戸田覚の週刊「ジバラ」-自分働き方改革のススメ【第40回】
Suicaで交通費精算を簡単に(2)
働き方改革は、自分自身の仕事を工夫して効率化することから始まる。それを「自分働き方改革(ジバラ)」と呼ぶ。本連載は、少しでも作業を効率化して、時間を効率的に使おうというのがコンセプトだ。今回は、モバイルSuicaを使った交通費精算の2回目だ。
文/戸田 覚
データとしては提供されていないようだ
前回はPDFで履歴を出力するまでの手順を紹介した。まあ、これでもいいのだがせっかくデータがあるのだから、Excelなどに取り込んで好きなように利用したい。
僕の場合は、Suicaで買い物をしているので交通費以外のデータも混ざっているので、そのまま会社に出すのもちょっと気が引ける。Excelで編集できれば、必要なデータだけを利用できるわけだ。だが、言うまでもなくいちいち手で入力するのは面倒だ。
色々調べたのだが、せっかくのデータがあるのにウェブで表示されるだけで、Excelで使えるデータとしては提供されていないようだ。
とはいえ、心配は不要だ。ウェブ上の表をコピーして貼り付けてしまえばいいのだ。ただ、ちょっとしたコツがある。
単にコピーして貼り付けても表にならなかったり、Excelがフリーズする場合には、ウェブ上の表を選択してコピーしたら、Excelでは形式を選択して貼り付けを実?し、テキストとして貼り付ければうまくいく。
この操作で、うまくセルに配置できなかったら、「データツール」-「区切り位置」コマンドを利用して、カンマやタブ区切りとして整形すればいい。
ウェブ上に表示されていた乗換のデータがExcelに取り込めるはずだ。
交通費のデータとして使えるようにする
Excelに貼り付けてしまえば、後は簡単に並べ替えができる。「種別」の行で並べ替えれば、交通費とは関係ない「物販」をまとめて削除可能だ。その後、再び「月/日」で並べ替えれば、交通費だけの表が出来上がる。もちろん、チャージなども不要なら同じ手順で削除すればいい。
ここで、ちょっと困るのが、金額がマイナスになっていることだ。Suicaの場合チャージした金額から、電車賃がマイナスされていくので当然だ。そこで、このマイナスを取ってプラスの数字にしたいのだが、方法はいくつかある。関数を使ってもいいのだが、手っ取り早いのは、置換で削除してしまうことだ。単なる交通費の集計表を作るだけなので、関数など使わずに単にマイナスを削除すればいい。
これで、整形が完了し、交通費の表が作成できた。ちょっと手間がかかるように感じるかもしれないが、一度方法を把握してしまえば10分もかからない。手で入力するのと違ってタイプミスも起こらないのがいいところだ。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。