Windows 11でスマートワーク
Windows 11はモバイルノートにもベストなOSだ
コロナ禍、12~14インチ画面のモバイルPCの利用者が増加している。最近のモバイルPCは高性能で複数アプリも余裕で使用できるが、画面の大きさだけは変わらない。Windows 11は、そんな狭い画面でも便利に使いこなせる機能がそろっている。
文/戸田 覚
Windows 11なら、狭い画面でぐっと快適に作業できる
Windows 11がリリースされて、早速インストールして使っている人も多いだろう。筆者も色々なパソコンにインストールしているのだが、特に利便性を感じているのがモバイルノートだ。モバイルノートは12~14インチ程度の画面サイズが普通だ。最近のパソコンは高性能なので、複数のアプリを立ち上げて作業しても快適なのだが、どうしても画面の狭さを感じてしまう。
そこで、Windows 11の出番だ。Windows 11の新機能を利用すると、狭い画面でぐっと快適に作業できるようになる。コロナ禍で、携帯できるノートパソコンを使っている方も少なくないだろう。Windows 11を利用すれば、いつでも役立つ相棒として、さらに便利に利用できるようになるはずだ。
スナップ機能が便利だ
Windows 11では、画面をきれいに並べる「スナップ」機能が進化している。画面の広いデスクトップなら、複数のウィンドウを表示して重ねつつ、切り替えて使ってもいいだろう。だが、画面が狭いモバイルノートでは、ファイルのコピーなどでも複数のウィンドウをきれいに並べて画面を効率的に使いたい。つまり、“余白”を残さずに使い切りたいわけだ。
新しくなったスナップ機能を使いこなすと、ウィンドウをきれいに並べられる。Windows 10にも同様の機能はあったのだが、使い勝手が大幅に向上しているので、より実用的になった。
モバイルノートを使っている方は、最初に使いこなしたい機能だ。
仮想デスクトップで効率アップ
仮想デスクトップもWindows 11で使いやすくなった機能だ。
ウィンドウを開くなどして普段通り作業をしているとしよう。例えばブラウザーを見ながらメールをチェックしているとする。仕事も同時にこなしたいので、ExcelとWordも開いたとしよう。もうこれで、最低で4つのウィンドウを開くことになる。
とはいえ、メールとブラウザーの作業と、ExcelとWordの作業が別ならそれぞれ別のデスクトップで利用するのがお勧め。そんな使い方をかなえるのが仮想デスクトップだ。
つまり、複数のパソコンを使うかのように、作業環境を切り替えられる機能なのだ。言うまでもなく、画面が狭く感じがちなモバイルノートには最適な機能だ。
Windows 11では、仮想デスクトップが使いやすくなった上に、壁紙を切り替えられるようになった。これによって、デスクトップの使い分けがとてもわかりやすいわけだ。
マルチモニターが使いやすくなった
モバイルノートには、外付けのモニターをつないでマルチモニター環境で使うことも多いだろう。Windows 11では、モニターで開いているウィンドウの位置を記憶する機能が搭載された。
これまで、マルチモニターで利用していてスリープするとウィンドウが意図せず、1画面にまとまってしまうことがあった。こんなトラブルが防げるのでとても使い勝手が良くなっているのだ。
設定は簡単で、「システム」-「ディスプレイ」でモニターを選択して、「モニターの接続に基づいてウィンドウの位置を記憶する」にチェックをつけておけばいい。これで快適に使えるようになるはずだ。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。