【連載2】 ビジネスユースで多くの企業に選ばれているAMDのパソコン用CPU「AMD Ryzen™ プロセッサ」
【連載3】スパコン世界ナンバーワンの性能が、企業の業務用途でも手ごろに使えるAMD EPYC™ 搭載サーバー
プロや専門家が性能の高さで選ぶAMD CPUの実力とスパコン世界ナンバーワン獲得
eスポーツのプレーヤーや、画像や映像などを用いて作品を制作するプロのクリエーター、いま最も注目されているテクノロジーであるAIの開発者など、パソコンやサーバーをヘビーに使いこなしている人は、マシンに搭載されるCPUのメーカーやモデルにとてもこだわって製品を選んでいる。
なぜなら必要とする性能を発揮するCPUを選ばなければ、ゲームプレーヤーはライバルに勝つことができず、クリエーターや開発者は生産性の向上やコスト負担の軽減という課題をクリアできないからだ。
こうしたCPUにこだわるプロや専門家たちが選んでいるのが「AMD Ryzen™プロセッサ」や「AMD EPYC™ サーバー・プロセッサー」である。AMDとはAdvanced Micro Devices社の略称で、アメリカのシリコンバレーに本社を置く半導体メーカーで、1969年に設立されて以来、約54年の歴史を持つ老舗企業だ。
日本AMD株式会社のコマーシャル営業本部でパートナビジネス推進室長を務める峰岸博英氏は「AMDのCPUはゲーミングPCやワークステーションなどのなど高い性能が要求される製品に多く採用されているほか、サーバーにおいてはAIや画像認識などの最新テクノロジーの領域や科学技術分野において、企業をはじめ研究機関や大学など、特に高性能を求めるケースで選ばれています」と説明する。
ところでコンピューターの究極の活躍の場として注目されている全世界スーパーコンピューター(スパコン)ランキング「TOP500」の2023年6月版では、前回に引き続き米オークリッジ国立研究所の「Frontier」が1位を獲得した。このFrontierに搭載されているのがAMDの第3世代64コアEPYCサーバー・プロセッサーで、1EFLOPS(エクサフロップス)を唯一超えたシステムとしても記録されている。
また我々の身近な製品にも採用されている。例えばソニーの「PlayStation 5」やマイクロソフトの「Xbox」はAMDのCPUを搭載している。さらにEV(電気自動車)メーカーのグローバルリーダーであるテスラも、AMDのCPUを採用している。
64ビットのWindowsやLinuxはAMDアーキテクチャで動いている!?
AMDのCPUが高い性能を発揮し続けているのは、同社独自の先進的なアーキテクチャの採用に加えて、半導体製造企業として世界最大の規模を誇り、最先端の技術力を持つ台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)にCPUの生産を委託していることが優位性につながっている。
TSCMは半導体の微細加工をすさまじい勢いで進歩させている。半導体の微細加工が進むことで、CPUが計算処理を行う計算器、すなわちトランジスタを小さくすることができ、同一面積においてよりたくさんのトランジスタを搭載(集積)できるようになる。その結果、計算処理性能が向上するとともに、トランジスタが小さくなることで消費電力も小さくなる。
またCPUの生産をTSMCに委託することで生産に必要な設備や拠点への投資を抑えることができ、それが製品の価格競争力を高めることにつながっている。実際、AMDのCPUを搭載したパソコンやサーバーを選ぶユーザーや企業は、その絶対的な高性能を評価するとともに、特にサーバーにおいてはより少ない台数で必要とする製品が実現できることでコスト削減につながることも高く評価している。
最後に多くの読者が知らないAMDのとっておきのアピールポイントを日本AMDの峰岸氏に話してもらおう。
「実は現在の64ビットのWindowsやLinuxはAMDが開発した命令セット「AMD64(x86-64)」で動作しています。AMD64は以前の32ビットx86ソフトウェアと後方互換性を実現していたため、OSやアプリケーションが64ビットへ移行する時期に他のCPUメーカーなどにAMD64が広く採用されました。そして現在もAMD64をベースにOSやアプリケーションが稼働しているのです」(峰岸氏)
パソコンに詳しい読者でも、この話を知っていた人は少ないのではないだろうか。AMDのCPUを搭載したパソコンやサーバーで、現在の64ビットのWindowsやLinuxソフトウェア環境が安定して利用できるのは当然のことなのだ。
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