基本的なセキュリティ対策には、不審なWebサイトにアクセスしない、怪しいメールを開かない、メールなどでの誤送信を徹底して防ぐなどが挙げられる。しかし、境界線防御が崩壊しつつあり端末の状況が不可視になりやすい中で、前述したセキュリティ対策のみではサイバー攻撃を受けやすい危険な状態にあると言える。そこでデジタルアーツでは、セキュリティソリューションとして「i-FILTER@Cloud」「m-FILTER@Cloud」「Dアラート発信レポートサービス」などを提供している。これらのセキュリティソリューションで端末内の領域をどう保護できるのか見ていこう。

Web上の未知・既知の脅威をフィルタリング

 i-FILTER@CloudはクラウドベースのWebセキュリティサービスだ。高精度なフィルタリング技術を用いて業務上不要なWebアクセスや危険なWebアクセスをブロックし、安全なWeb閲覧環境を提供する。i-FILTER@Cloudのポイントは、外部攻撃対策、内部情報漏えい対策の二つだ。外部攻撃対策では、安全と確認されたURLへのみWebアクセスを許可し、それ以外の危険なURLや未知のURLをブロックする「ホワイト運用」を採用しているため、利用者はセキュリティを意識せず安全な環境で業務を行える。データベースに登録されていないURLはアクセス禁止となるため、未知の悪性URLもブロックできる。内部情報漏えい対策では、ファイルのアップロードや投稿などのPOST通信を制御・可視化する。

 また、生成AI利用に起因する情報漏えいを、未然に防止可能な「AIチャットフィルター」機能も搭載されており、利用状況を可視化・分析するグラフを出力できる。AIチャット利用時のリスクや機密情報の取り扱いなど注意事項を表示する機能も併せて活用すれば、従業員へのルール周知を行える。

不審な受信メールを漏れなく検知

 m-FILTER@Cloudは、クラウドベースのメールセキュリティサービスだ。m-FILTER@Cloudのポイントは、外部攻撃対策、誤送信対策、PPAP対策の三つだ。外部攻撃対策では、安全なメールのドメインとIPアドレスを組み合わせたデータベースで判定する「ホワイト運用」により、安全なメールだけを受信できる。誤送信対策では、利用シーンに合わせた柔軟なルール設定によってメール誤送信に起因する情報漏えい対策が可能だ。PPAP対策は、デジタルアーツ製品との連携により可能だ。メールに添付したファイルの自動暗号化やURLを用いたファイルダウンロードで、安全なファイル送信や転送を実現する。

 また、i-FILTER@Cloudとm-FILTER@Cloudでは「Dアラート発信レポートサービス」を提供している。顧客環境で発生した不正なWebアクセスログをi-FILTER@Cloudで、危険な送受信メールをm-FILTER@Cloudで各サービスのデータベースを活用し、24時間365日検知する。i-FILTER@Cloudとm-FILTER@Cloud、Dアラート発信レポートサービスを活用すれば、高度化するサイバー攻撃への監視のアウトソーシングが可能となる。