検疫ネットワークシステム

検疫ネットワークシステムとは、社内ネットワークをサイバー攻撃などから保護する仕組みのこと。社外に持ち出されたデジタルデバイスを社内のネットワークに接続する際、マルウェア感染などのリスクが生じる。検疫ネットワークシステムは、デバイスのセキュリティチェックを行い、必要に応じた対策を行う。

検疫ネットワークシステムは検査、隔離、治療の3ステップで構成されている。

検査:接続しようとするデバイスを検査用のサーバーに誘導。マルウェア感染、OSやセキュリティソフトの最新化、不要なアプリケーションのインストールなどをチェックする。問題がなければ社内ネットワークへの接続を許可する。

隔離:問題を検知した場合、デバイスを社内ネットワークから隔離し、治療用のサーバーに接続する。

治療:検知した問題を修正する。再検査後、問題がなければ社内ネットワークに接続する。

検疫ネットワークシステムを導入することで、マルウェアからの感染を防ぎ、情報漏洩のリスクを軽減できる。社内ネットワークのセキュリティレベルを向上させ、企業の経済的価値やブランド評価を高めることにつながる。

検疫ネットワークの導入と管理・運用には、ある程度のコストがかかる。初期導入コスト、維持管理費などを考慮したうえで、導入を検討する必要がある。また、検疫ネットワークでも未確認のマルウェア感染は防ぐことができない。より強固に保護するには、他のセキュリティ対策と併用することが必要だ。

(青木逸美)

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