高度プロフェッショナル制度

高度プロフェッショナル制度とは、これまで労働時間にひも付いていた評価を成果ベースに切り替えるもので、一定の年収要件を満たす高度な職業能力を有した「特定高度専門業務」を対象とする働き方。現在、対象となるのは年収1075万円以上の「金融商品の開発業務・ディーリング業務」「アナリスト業務」「コンサルタント業務」「研究開発業務」に限られている。

高度プロフェッショナル制度は成果物で評価するため、労働時間による縛りがなくなり、出退勤や休暇の取得などは労働者の自由。同じ成果であれば報酬などの評価も同一となるため、より効率よく短時間で業務を行えば、自由に使える時間が増えることになる。

一方で、労働基準法で定められている法定労働時間と休憩・休日の規制による保護がなくなるため、高度プロフェッショナル制度で規定されている年104日の休日+有給休暇5日を付与すれば、それ以外の時間を働き続けることも合法となり、長時間労働の恒常化につながるのではないかという懸念もある。
(陣武雅文)

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