Web3

ブロックチェーン(分散型台帳)を活用した分散型インターネットの概念。「ウェブスリー」と読み、「Web3.0」と表記されることもある。ネットの第3世代といわれ、最大の特徴は「非中央集権」であること。データが1か所に集中しないため、データを改ざんしたり記録を消したりすることは極めて困難で、障害にも強い。また、個人情報を他者に委ねることなく、個人で管理することができる。

第1世代(1990年代)の「Web1.0」は、利用者がほぼ一方的に情報を受け取っていた。現在、利用されている第2世代(2000年以降)の「Web2.0」では、SNSなどを通じてコミュニケーションが飛躍的に広がった。その結果、プラットフォーム提供者に個人情報などのデータが集中。サイバー攻撃や情報漏えいのリスクが発生した。特定のプラットフォームに依存しないWeb3は、プライバシーやサイバーセキュリティの問題を解決するといわれている。

Web3は、暗号資産やNFT(非代替性トークン)、DAO(分散型自律組織)の分野でも注目されている。とくにDAOは特定の所有者や管理者が存在せず、ネットを介して参加者が主体的に共同管理・運営する、Web3を見据えた組織形態である。

Web3は発展途上であるため、技術がアップデートすれば、概念が変わっていく可能性がある。現時点では、多くの企業や自治体などで取り組みが始まっている。将来的には、さまざまなWeb3関連サービスが登場し、世間一般に浸透していくと見られている。
(青木逸美)

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