Microsoft 365で業務効率アップ!【第78回】

Officeファイルを共有して効率アップ(3)


今回で、ファイル共有の最終回だ。Microsoft 365には、標準で共有機能が搭載されているわけだが、とても便利なことに、チャット的なやりとりができる機能が備わっている。これをうまく使いこなすことで、電話などで会話していなくても、共同作業が快適にこなせるのだ。

文/戸田 覚


コメント機能を使おう

コメント機能はとても簡単に利用でき、画面右上の「コメント」をクリックすれば使い始められる。LINEやTeamsなどを使っていれば、利用方法はすぐに理解できるはず。いわゆるチャットをすればいいのだ。

ただし、LINEなどと少し違うのは、Excelならセルの位置が表示できること。つまり、どこかのセルについて話をしたいなら、まずセルをクリックして選択する。その状態でコメントの「新規」をクリックすると、セルの番地が表示された状態で、チャットがスタートできる。

わかってしまえばとても簡単な機能だが、重要なのはお互いに使い方を理解していることだ。あなたが、しっかりと把握して相手に使い方を伝えていこうではないか。

コメント機能はとても簡単で、チャットのようにやりとり可能だ

履歴で元に戻せる

共有していると、ファイルの中身をよく理解していない相手が、無謀な編集をしてしまうことがある。間違って編集してデータを消してしまい、上書きしたデータが正しいかどうかわからなくなると、もう大変だ。

そこで、共有の前にファイルを別の名前で保存しておくのがおすすめだ。さらに、共有中にも、履歴機能を使うことでファイルを元に戻せる。好きなタイミングに戻してファイル保存することも可能なのだ。この機能を知っているだけで、トラブルが防止できるので、必ず押さえておきたい。

ファイルの履歴は画面上部のファイル名の部分をクリックして利用する

ファイルを共有前に戻すことができた

筆者プロフィール:戸田 覚

1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。