動画などの各種コンテンツを高品質に作成するためには、高い処理性能を持つPCが必須だ。さらに昨今ではランサムウェアをはじめとしたサイバー攻撃による被害が増加しており、PCにおけるセキュリティの確保も急務となっている。そうした課題を解決するのが、日本HPのモバイルワークステーション「HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstation」と、デスクトップワークステーション「HP Z1 Tower G9 Workstation」だ。
優れたAI機能を多数備える
HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile WorkstationのCPUには、NPU内蔵の「インテル Core Ultra プロセッサー」を搭載できる。インテル Core Ultra プロセッサーは、CPUとGPU、NPUの全てにAI処理を高速化するアクセラレーション機能を実装している。プロセッサー全体の処理性能を高めることで、前世代のモバイル向けプロセッサー「第13世代インテル Core i7-1365U プロセッサー」と比べ、AI処理性能を最大で2.2倍向上させている。こうした高いAI処理性能によって、多様なAI機能を搭載しているのだ。
AI機能を一つずつ見ていこう。まずはオーディオ関係の機能だ。聞こえる音のタイプに応じてイコライザーの設定を自動的に変更する「HP Dynamic Audio」や、個人に最適なサウンドプロファイルを自動作成する「HP Sound Calibration」、AIノイズリダクションにキャンセルされることなく、さまざまな音を録音できる「Studio Mode」を備える。さらにクリエイターのハイブリッドワークを支えるために、集音した音声を距離に関わらず一定の音量に保つ「HP Dynamic Voice Leveling」や、バックグランドノイズを除去する「AI Noise Reduction 3.0」といったWeb会議で役立つオーディオ機能も搭載している。
続いてバッテリー関連の機能を見ていこう。PCがアイドル状態のときはハイバネーションに移行し、スタンバイ時のバッテリー消費を抑える「Intelligent Hibernate v.2」や、デバイスのノイズ、温度、パフォーマンスなどをワークフローに合わせて自動的に最適化する「HP Smart Sense」といった機能を備えている。
最後にAIアシスタント機能を見ていこう。キーボードには、ワンタッチでマイクロソフトの対話型AIアシスタント機能「Copilot in Windows」を立ち上げられる「Microsoft Copilot Key」を搭載している。Copilot in Windowsに動画編集ソフトなどの操作方法を聞いたり、参考資料を調べたりしてもらうことで、作業時間の短縮につながるのだ。
HP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstationは、多様なAI機能に加え、優れたグラフィック性能も備える。CPUにインテル Core Ultra プロセッサーを搭載した場合、GPUにはインテル Core Ultra プロセッサー内蔵のGPU「インテル Arc グラフィックス」または、「NVIDIA RTX 3000 Ada」を追加で搭載できる。またモニターは2,560×1,600の解像度を備えており、画像をきめ細やかに表示可能だ。動きの速い映像でも120Hzのリフレッシュレートによって、滑らかな表示を実現する。
さらにHP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstationは、米国国防総省調達規格「MIL-STD-810H」準拠の耐久性に関するテストの19項目を合格し、約12万時間に及ぶHP独自の耐久性テスト「HP Total Test Process」をクリアした高い堅牢性を備えている。安心して職場やカフェといったさまざまな場所に持ち歩けるのだ。
業務に合わせてGPUを選択可能
HP Z1 Tower G9 Workstationの特長は三つある。一つ目が、高いパフォーマンス性能だ。CPUには最大で24コアの「第13世代インテル Core i9プロセッサー」を、メモリーには最大128GBまで搭載可能なDDR5対応メモリーを備える。GPUには、「NVIDIA T1000」または「NVIDIA GeForce RTX 4060」を搭載できる。NVIDIA T1000は消費電力が50Wと省電力性に優れたモデルとなっており、全社規模での一斉導入や導入コストを抑えたい顧客に最適だ。さらに、動画データを圧縮・変換・復元する動画コーデックの「H.264」や、ビデオデータのフォーマットの変換に必要なHEVCエンコードエンジン・デコードエンジンも搭載されており、ビデオの作成や再生を高速に行える。動画編集を行うクリエイターに最適だ。一方NVIDIA GeForce RTX 4060は、3Dや映像制作、ライブストリーミング、AIツールなど、さまざまなクリエイティブなタスクを高速化することで、作業時間を短縮可能な「NVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャ」が採用されている。またISV認証を取得していることで、主要なクリエイティブアプリをスムーズに利用できる。
二つ目が豊富なインターフェースだ。USB Type-C ポートを含む合計11個のUSBポート、ベイとフルハイトPCIeスロットを各四つ備えるなど、豊富な拡張性を確保している。また、シリアルやパラレルポートもオプションで選択可能だ。既存資産も活用できる。
三つ目が堅牢性だ。筐体の素材には耐久性に優れ、リサイクル可能な軽量アルミニウムが採用されている。MIL-STD-810H準拠のテストを10項目クリアしており、40度の環境下でも動作可能だ。
高度なセキュリティを備える
両製品共に、強固な防御機能をあらかじめ組み込む設計思想「セキュリティバイデザイン」に基づいて設計されている。OSの上・中・下層で、デバイス・ID/プライバシー・データを保護する日本HP独自のエンドポイントセキュリティ機能「HP Wolf Security for Business」が組み込まれているのだ。OSの上層では、内蔵型プライバシースクリーン「HP Sure View」※やプライバシーシャッターを備えたWebカメラ「HP Privacy Camera」が、Web会議中のプライバシーを保護する。OSの中層では、Web・電子メール経由のマルウェア対策「HP Sure Click」、悪意のある実行ファイルに対する保護「HP Sure Sense」といった機能が攻撃者からPC上のデータを保護する。下層ではBIOSに対する攻撃を受けた際に自動で復旧する「HP Sure Start」や脅威に侵入される前にBIOSをロックする「HP Sure Admin」などの機能により、BIOSレベルのセキュリティ対策を可能としている。そのため、ユーザーはいつでも安心してOSを立ち上げられるのだ。
また「HP Anyware」によって、場所を問わずにクリエイティブな作業を安全に行える。HP Anywareとは、VPNを使用せずデジタルワークスペースへ安全にアクセスできるリモートデスクトップソリューションだ。画面転送を行うプロトコルには、「PC over IP」(PCoIP)を利用している。PCoIPは、ビデオやグラフィックを圧縮しないため、高品質のビデオやグラフィックをリモートデスクトップで表示できる。また圧縮・伝送処理を高速化するためのアルゴリズムを採用し、低遅延での遠隔操作が可能だ。さらにHP Anywareには、「AES256」での暗号化と多要素認証の技術が用いられており、ネットワーク内のデータを安全に保ち、データの紛失、盗難、改ざんを防止する。場所を問わずに同じデスクトップやアプリケーションにアクセスでき、大容量のファイルをダウンロードする必要がないため、チームでのリアルタイムな共同作業を可能にする。
高いセキュリティでどこからでもアクセスでき、ノートPCでありながらハイエンドクリエイターにも適した高い性能を備えるHP ZBook Power 16 inch G11 Mobile Workstationと、ローエンドクリエイターに向いているHP Z1 Tower G9 Workstationを導入してクリエイターの働き方改革を推し進めよう。
※一部モデルのみ対応