自社や製品の魅力を外部にアピールする動画・フライヤーなどを内製化する動きが増えている。しかし、企業・個人問わず多様なコンテンツが溢れかえる昨今においては、高品質で、顧客を引き付けるコンテンツで差別化を図る必要があるだろう。豊富な素材とAI機能を詰め込んだアドビのクリエイティブツール「Adobe Creative Cloud」を活用することで魅力的なコンテンツ制作が可能になる。

編集作業を止めないセキュアな環境

 Adobe Creative Cloudでは、「Adobe Photoshop」「Adobe Illustrator」「Adobe Premiere Pro」などの基本的な写真加工・編集機能を持つアプリケーションを常に最新の状態で活用できる。そのほか、ストック素材のフォントサービスや、画像・カラー・ブラシ・文字スタイルといったアセット(素材)などを活用して、洗練されたコンテンツに仕上げられる。

 その中でもAdobe Creative CloudのEnterprise版では、大規模な組織や部門での利用が可能だ。強固なセキュリティ機能、専用ツールによるライセンスの一元管理とデプロイメント、スペシャリストによる充実したサポート、他社のクラウドサービスとのログイン認証環境統合に対応するシングルサインオン(SSO)などの機能を享受できる。例えば、セキュリティ機能として、アドビが提供するマルチテナント環境においても、ストレージ内の全てのクリエイティブアセットを専用暗号化キーで暗号化し、安全に管理、共有が可能だ。

 サインイン時のIDの認証方式は三つの形式から選択できる。アドビが認証をホストし、組織のユーザーがIDを管理する「Adobe ID」や、アドビが認証をホストし、IDは組織の管理者が管理する「Enterprise ID」などが用意されている。前述したAdobe ID、Enterprise IDに加え、Federated ID/SSOを使用することでIPの保護を強化できるため、マルウェアへの感染回避を実現する。

豊富な自動生成機能でコンテンツ制作

 次に、Adobe Creative Cloudに内包されるアプリケーションの機能を見ていこう。Adobe Creative Cloudでは、PCに加えモバイルでのPDF編集にも対応する「Creative Cloudデスクトップ」のほか、「Creative Cloudライブラリ」「Adobe Express」「Adobe Firefly」が利用可能だ。Creative Cloudライブラリは写真や文字スタイルなどの素材を保存・共有できる。

 Adobe Expressはチラシやロゴ、SNS投稿用の画像や動画、Webページを作成できるデザインアプリケーションだ。Instagramに合った正方形の投稿やチラシ、Instagramストーリーズ、TikTok動画、ロゴなど数万以上のテンプレートを使って制作を始められる。ドラッグ&ドロップで動画を追加して画像や音楽を組み合わせれば、あっという間にSNS用の動画を作れる。

 Adobe Fireflyは簡単なテキストから新たな画像の生成や、グラフィカルなタイトルやロゴ生成などが可能だ。「Adobe Stock」のアセットや著作権有効範囲外の一般コンテンツのみを学習させており、知的財産権の侵害を回避して安全な商用利用が可能な設計だ。生成AIを活用した「生成AI削除」機能も搭載している。画像内の背景から必要なものを残したまま、不要なオブジェクトのみを容易に削除できる。

 これらの機能が活用できるAdobe Creative Cloudを導入して、企業コンテンツの内製化を進めていこう。