ライセンス契約管理システム『iKAZUCHI(雷)』では、多様なクラウドやソリューションを取り扱い、販売パートナーのサブスクリプションビジネスの幅を大きく広げている。複数のクラウドサービスの契約も一元的に管理できるiKAZUCHI(雷)を活用すれば、サービス同士の組み合わせ提案によって、ユーザー企業の業務効率を大きく向上できる。第18回目では、サイボウズの「kintone」とスターティアレイズのアプリケーションやデータベースをつなぐiPaaSソリューション「JENKA」を紹介していこう。

Solution Theme
kintone × JENKA

 kintoneは、自社に必要な業務アプリを容易に作成できるツールだ。部署・業種別に100種類以上のサンプルアプリを提供しており、アプリを選択して設定を変更したり既存のExcelファイルを読み込んだりするだけで、独自のアプリを容易に作って使い始められる。ドラッグ&ドロップで必要な項目を組み合わせればアプリが作成できるためプログラミングスキルがなくても業務アプリを構築でき、運用しながらカスタマイズも可能だ。

 ExcelやWordファイルなど散在しやすかった社内データも、業務アプリごとに一括管理することが可能だ。従来のようにメールにExcelファイルを添付したり紙の書類を直接回覧したりせず、業務に応じてデータを一元的に管理できる。

 このように、カスタマイズ性が高くデータの柔軟な管理が期待できるkintone。しかし、業務システムはメールやSFA/CRM、チャット、クラウドサービスといった業務システム間は連携しにくく、多岐にわたり手作業が発生しやすい。そこでバラバラのシステムをつなげるiPaaSソリューションを活用したい。

複数アプリケーションをつなげてデータを連携

 日々、チャットやクラウド、営業系SaaSなど、さまざまなアプリケーションが業務で活用されていることだろう。こうしたアプリケーションの導入が進むことで、ペーパーレス化やデータの蓄積・共有などメリットも大きい一方、アプリケーションが乱立しやすい状況にもなっている。

 データを管理しやすいアプリケーションを作れるソリューションとしては、kintoneがある。国内のSaaSの多くはkintoneとの連携機能に対応しているが、kintoneと連携可能なサービス同士の連携が不可なケースや、SaaSとkintoneの1:1で完結せず複数の処理を要するケースもある。そこで、ワークフローの一元化を実現するiPaaSソリューション「JENKA」を活用したい。

 JENKAは、アプリケーションやデータベースをつなぐiPaaSだ。「メールがきたら」「ファイルがアップされたら」「kintoneが更新されたら」など、特定の行為をトリガーとして、チャットやメール、アプリケーションなどとの自動連携を行う。異なるアプリケーションやデータベースに対し連続的な処理を自動で進められるのだ。リアルタイムでデータの同期などの処理をするため、即時に最新の情報にアクセスできる。そのため、より迅速かつ正確な意思決定を行えるだろう。クラウドサービスのため、PC内のディスク容量も占有せず自動実行機能が利用可能だ。

 ドラッグ&ドロップで直感的にアプリケーションを設定できる点もJENKAの魅力だ。ITリテラシーに長けていなくとも、実業務を行っている現場の担当者が直接API連携を行える。現場で設定が行えるため、臨機応変な対応を実現する。

 国産のiPaaSソリューションであるJENKAは、日本の中小企業が利用するSaaSを軸に開発されている。

 kintoneをはじめ、Chatwork、Bownow(MAツール)、LINE、LINE WORKS、Chat GPT、Salesforce、Microsoft Ecxel、Microsoft Outlook、box、Slack、Microsoft Teamsなど豊富なSaaSをワークフローに組み込める。

kintoneと業務アプリの連携で業務効率化

 もちろん、kintoneとの連携機能も充実している。代表的な例は下のフローチャートを見てもらうとして、具体的な業務活用を想定して利便性を見ていこう。

 営業系の業務などに活用できそうな機能として、アポイント獲得時のカレンダーへの自動登録がある。ワークフローの構築例としては、kintone−カレンダーアプリケーション−チャットアプリケーションだ。アポイント獲得後、kintoneに商談情報を入力すると、カレンダーツールに自動でスケジュールが登録される。その後、特定の担当部門や担当者にチャットで通知される。カレンダーアプリケーションへの登録作業と、商談獲得時の設定漏れを削減できる。

 MAツールとkintoneの連動も顧客管理を迅速化する。ワークフローの構築例としては、BowNow−kintoneだ。BowNowでリード情報が登録されたら、スプレッドシートおよびkintoneの顧客リストに自動で入力される。kintoneで顧客情報が登録・更新される際も、BowNowなどのMAツールへ自動で反映する。営業やマーケティング部門の手入力が削減できるのだ。

 本製品は単体での販売に限定せず、kintoneでのアプリケーション構築やその周辺システムの建て付けへの支援、オペレーションのコンサルティングを踏まえた販売店のOEM化(もしくは販売店が提供するサービスのバックグラウンドで稼働するもの)なども想定できるソリューションだ。ぜひ、広範囲なビジネスシナリオを視野に含めて訴求してみてはいかがだろうか。

直感的に分岐させてワークフローを作成できるJENKA。

License Plan
JENKA スタンダード
初期費用:10万円
月額費用:5万円〜