PCでAI処理を行うに当たって懸念されるのが、PCへの負荷やそれに伴うバッテリー消費の早さだ。多様なワークスタイルが定着する中では、パフォーマンスの高さはもちろんのこと、バッテリーが長持ちするPCであることが望ましいだろう。そうした中で、耐久性と実用性をさまざまな観点で追及して設計されたNECの14インチワイドノートPC「VK950/Z-N」を提案したい。

耐久力の高い筐体設計

「VK950/Z-N」は、CPUに最大50TOPSのNPUを内蔵した「AMD Ryzen AI 7 PRO 360プロセッサー」を搭載した。マイクロソフトが定義するCopilot+ PCとなっており、今後さまざまなAI機能を活用できる予定だ。Copilot+ PCに関連するカメラ機能も、独自に備えている。「背景ぼかし」機能、「人の動きに合わせた位置補正」といったWeb会議時のカメラ映像を加工、調整できる「Windows Studioエフェクト」を標準でインストールしている。シーンに応じた円滑なコミュニケーションをサポートする。

 14インチワイドの本製品は、面耐圧150kgfクラスの耐久性を確認している。米国国防省が制定した「MIL規格」に準拠したテストを実施し、クリア済みだ。そのほか、塵埃試験や面加圧試験も実施し、こちらもクリアした。摺り傷がつきにくいようにアルマイト加工を施したアルミニウム素材を天板、キーボード面、底面に採用している。それと共に、接触や摩擦の多い天板とキーボード面には傷が目立ちにくい「ヘアライン処理」も加えている。キーボードの裏面には、補強の金属製プレートも追加した。キーボードは柔らかい押し心地を追求したソフトライディング設計だ。フルサイズのキーボードで、バックライトを付けている。暗所でも視認性を上げる工夫がなされている。PCの画面は大きく開閉が可能なので、開いたときに、ヒンジ部分に負担がかかりづらい設計になっている。

 USB Type-C×2(Thunderbolt 4対応、USB4 Gen3)、USB Type-A×2と四つのUSBポートのほか、HDMIを標準で搭載している。USB Type-CはUSBケーブル1本でモニターへの映像出力が可能なDisplayPort Alt Modeや、本体充電時に供給可能なPower Deliveryにも対応した。

VK950/Z-N

AIによるバッテリー対策が充実

 スケジュールAI/行動予測AIとの連携によって、ユーザーの予定や行動に応じたバッテリーマネジメント機能を豊富に詰め込んでいる。

 例えば、スケジュールAIがユーザーの1日の予定に合わせて消費電力を自動抑制する「ロングバッテリーモード」がある。輝度調整やバックグラウンド処理の抑制といった節電で、毎日の予定終了時刻を考慮して、バッテリーの駆動時間を延長する。行動予測AIがユーザーの1週間の行動パターンを学習する「スマート充電」機能も便利だ。始業前や外出前など必要な時のみ100%充電し、それ以外は80%充電と行動パターンに応じた運用を行うことで、スムーズに業務を進めながらもバッテリーの劣化を抑制できる。行動予測AIが曜日ごとのPC利用時間帯を予測する「スマート・スタンバイ」は利用時間外は早めに休止状態にし、利用直前にスタンバイ状態に戻すことで、不要な電力消費を抑え、バッテリー駆動時間の延長をサポートする。バッテリーモードの切り替えは「Mode/F8」キーから行える。

 負荷の高い作業タスクをサポートするAI PCとして、VK950/Z-Nを提案してみてはいかがだろうか。

「Mode/F8」キーで「バッテリーモード」の切り替えができる。AIと連携し、各ユーザーの行動に合わせてバッテリーの管理や寿命の延長を行う。