PC

生成AIの活用を推進するノートPC

 生成AIを使って業務の生産性を上げる動きが出てきている。しかし生成AIを利用するには、専用のWebサイトを開くなど、一手間かかることが多い。Dynabookの14インチノートPC「dynabook R9/X」は、スムーズな生成AIの活用を支えるノートPCになっている。

 dynabook R9/Xは、マイクロソフトの対話型AIアシスタント機能「Copilot in Windows」をワンタッチで立ち上げられる「Copilotキー」を搭載する。実際にCopilotキーを使ってみたが、Webブラウザーを立ち上げたり、ショートカットキーを押したりせずにCopilot in Windowsを使い始められた。さっとCopilot in Windowsを活用してメール文の作成や検索ができたので、業務の生産効率が上がった。

 Copilot in Windowsは、音声入力にも対応している。dynabook R9/Xに搭載された「360度収音マイク」を使えば、楽に音声入力を実行可能だ。ノートPC背面からの音声も収音できるため、ノートPCの後ろから話しかけても音声入力ができる。実際にCopilot in Windowsで「マイクを使用する」を選択し、ノートPCの後ろから話しかけてみたが、問題なくCopilot in Windowsの音声入力が使えた。例えば会議中にCopilot in Windowsを立ち上げ、参加者が自由にCopilot in Windowsへ質問するといった活用が行えるだろう。業務での生成AI活用を力強く後押しする製品だ。

Copilotキーから素早くCopilot in Windowsを立ち上げて、業務で活用できる。
本体上部に360度収音マイクを搭載。PCの横や後ろから話しかけても音声を収音可能だ。
dynabook R9/X
Dynabook
価格:オープンプライス

Peripheral

原稿をセットするだけで自動スキャン

 文書から必要な情報を見つける速度を向上させられるといったメリットを享受するために、紙文書のデジタル化が進んでいる。そうしたニーズに応える製品として、ブラザー販売はドキュメントスキャナー「ADS-1800W」を提供している。

 ADS-1800Wは、二つの特長によってスキャン作業を容易にしてくれる。一つ目は、本体に搭載された2.8インチのカラータッチパネルだ。アイコンがカラー表示のため画面が見やすく、スキャンの設定が容易に行えた。また、よく使う機能をホーム画面に設定可能なため、操作の手間も減らせる。二つ目が、原稿をセットすると自動でスキャンを開始する「オートスタートスキャン」だ。原稿のスキャンに当たり、PCや本体の操作が不要なため、大量の原稿を連続でスキャンするときに最適だ。

カードスキャンスロットを活用すれば、運転免許証や保険証も容易にスキャン可能だ。
原稿をセットすると自動でスキャンを開始するオートスタートスキャンによって、原稿を即時にデータ化できる。

 スペースが限られている窓口業務でもADS-1800Wは活用できる。PCのUSB Type-Cポートから直接電源の供給が可能なため、設置場所を選ばないのだ。さらに、運転免許証や保険証といったカードのスキャンを行う専用のスロット「カードスキャンスロット」を備えている。本体に搭載された原稿切り替えレバーをスライドするだけで、カードをスキャンするモードに切り替えられた。

 オートスタートスキャンやカードスキャンスロットによって、スキャンする原稿の種類や量を選ばない製品だ。

ADS-1800W
ブラザー販売
価格:オープンプライス

Goods

防犯用途に加えWebカメラにも活用

 警視庁が発表した「令和5年の犯罪情勢」によると侵入犯罪の認知件数は5万5,269件と、前年度比19.1%の増加となっている。オフィスは夜間・土日祝など人がいない時間帯や曜日が推測されやすいため、セキュリティ対策を怠ると、侵入犯罪の被害に遭う可能性が高い。侵入犯罪を抑止する手段として、プラネックスコミュニケーションズのネットワークカメラ「スマカメ2 アウトドア180(CS-QS31-180)」(以下、CS-QS31-180)を取り上げよう。

 CS-QS31-180は、左右175度の超広角パノラマ映像を撮影できるため、設置する環境を選ばずに死角の少ない監視を実現している。さらに、防塵・防滴規格「IP65」に準拠し、LANケーブルから電源供給が可能なIEEE802.3af規格(PoE)に対応した有線LANポートを備えている。そのため、電源がない場所や屋外でも設置が可能だ。

 カメラで撮影した映像をライブ配信に利用可能にするソフトウェア「スマカメWebcamツール」に対応している。スマカメWebcamツールを用いることで、PCとCS-QS31-180を接続し、CS-QS31-180で撮影した映像をZoomなどのWeb会議で使用できる。CS-QS31-180をWebカメラとして活用してみたところ、外付けモニターを使用しながらWeb会議を行うときに発生しがちな視線のズレの解消につなげられた。

 さまざまな環境に設置可能なことで侵入犯罪を抑止するのに加え、Web会議などでも活用できるネットワークカメラだ。

LANケーブルから電源供給ができるため、電源がない場所でも設置が容易だ。
スマカメWebcamツールを用いれば、カメラで撮影した映像をWeb会議で使用できる。
スマカメ2 アウトドア180(CS-QS31-180)
プラネックスコミュニケーションズ
価格:オープンプライス

Software

AIを使った文章校正が可能

 社内報の作成は、社内コミュニケーションの活性化に寄与する。特にハイブリッドワークが浸透した現在では、顔を合わせる機会が少ない従業員同士の交流や、自社への愛着を深めるためのツールとして、社内報が一層役立つだろう。そんなときに活用したいのが、ソースネクストのDTPソフト「パーソナル編集長 Ver.16」だ。

ChatGPTを使った文章校正では、慣用句の誤用や不自然な位置の句読点も指摘してくれる。
QRコードを読み取るだけで、スマホ内の写真を直接、作成中の資料に転送可能だ。

パーソナル編集長 Ver.16
ソースネクスト
価格(税込):1万9,690円

 パーソナル編集長 Ver.16は本バージョンからの新機能として、ChatGPTを用いて文章の校正、要約、見出しの作成が行える「AI文章アシスト」機能を搭載する。ただし、本機能の利用にはChatGPTのアカウントが必要だ。実際に使ったが、ChatGPTを利用して簡単に誤字・脱字の修正や、です・ます調への統一ができた。ChatGPTへのプロンプトは、パーソナル編集長 Ver.16側で作成したものをそのまま入力可能なので、ChatGPTを使い慣れていなくても本機能を活用できる。

 社内報には文章だけでなく、写真も掲載したい。パーソナル編集長 Ver.16はもう一つの新機能として、スマホの写真を取り込める機能も搭載する。パーソナル編集長 Ver.16で「スマートフォン画像の読み込み」を選択するとQRコードが表示され、それをスマホで読み取ると、スマホに写真を転送するためのページが表示される。実際に写真を転送してみたが、PCに写真を保存することなく、資料に画像を挿入できた。手軽でクオリティーの高い社内報の作成に役立つ製品だ。