メンタルヘルス
精神的な健康は、こころの病気を患っていないことにとどまらず、ストレス・悩みがなく、精神的に満たされている状態が望ましい。メンタルヘルスが良い状態であれば、通常のストレスに精神を蝕まれることなく、逆にそれをバネにして積極的に働くことも可能だ。しかし過度なストレスはメンタルを破壊し、精神疾患を引き起こすことが広く知られている。
近年、職場に関して強い不安や悩み、ストレスを感じている労働者が半数を超える状況にあるといわれる。仕事による強いストレスが原因で発病し、生産性低下や病欠、ついには失職に至り、労災認定されるケースも増加傾向にある。労働力人口の減少が進む社会にあって、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防ぐことはますます重要になってきている。
こうした背景から、厚生労働省は2014年6月『労働安全衛生法の一部を改正する法律』を公布し、2015年12月から具体的に心理的な負担の程度を把握するための検査及びその結果に基づく面接指導の実施などを内容とした、「ストレスチェック制度」が新たに創設された。常時50人以上の労働者を使用する企業には、この実施義務が課せられている。