APIエコノミー

企業がAPI(Application Programing Interface)を公開して他社とサービスやデータを共有しビジネスを拡大させていく考え方を「APIエコノミー(API経済圏)」という。APIとは、様々な企業が提供する情報や機能を連携させ、商品やサービスを構築できるインターフェースのこと。

APIエコノミーの導入には、以下のようなメリットがある。

1)開発の効率化によるコストの削減
APIは基本的に無償で利用できる。APIを介してプログラムを共有することで、一から開発する手間が省け、コストを抑えながら業務を効率化できる。

2)ユーザーのニーズに迅速に対応できる
業務が効率化されることで、よりスムーズなサービスを適切に行え、ユーザーの利便性向上にもつながる。APIの組み合わせ次第で多様なサービスの展開が可能となり、ユーザーのニーズに合わせた商品開発ができる。

3)他ビジネスとの連携による新規事業創出
APIを通じて企業間でビジネスの連携を深め、パートナーシップを構築することで、新事業創出など新たな価値の創造が期待できる。

ただし、企業やメーカーがAPIの提供を中止するケースもある。その場合、自社の商品やサービスに組み込まれたAPIが動作しなくなり、不具合を起こす可能性がある。APIの提供中止のリスクを視野に入れ、対応策を講じておく必要がある。デジタルリスクへの対応も課題の1つだ。お互いの情報を開示することで、APIの提供元に自社のデータを収集されることになる。提供元の安全性の確認は必須だ。また。提供側は不正アクセスへの対策が重要となる。APIエコノミーにおいて、データプライバシーの確保とセキュリティ対策は最重要事項だ。

(青木逸美)

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