EDI

「Electronic Data Interchange」の略称で、「電子データ交換」を意味する。企業間で発生する契約書や請求書など、商取引に関する文書を専用回線やインターネットを介してやり取りする仕組みのこと。スーパーマーケットなどの小売店舗で使われている受発注システム「EOS」もEDIの一種。

EDIでは、利用するコードやフォーマットなどルール設定が必要となる。取引先ごとにルールを策定する「個別EDI」、異なる企業間のデータ交換形式や企画を標準化した「標準EDI」、標準EDIの一種で特定の業界に特化したネットワークサービス「業界VAN(標準EDI)」がある。

これまでの企業間取引では、紙の帳票をメールやFAX、郵送でやり取りしていたため、管理が煩雑で手間がかかり、経費面の負担も大きかった。EDI導入により、処理は迅速になり、人為的ミスが減って業務効率はアップ。紙の帳票を使わなくなったことで、経費削減効果が得られ、データの一元化も可能となった。

一方、システム構築のコストがかかる、取引企業が互換性のあるEDIを導入していないと活用できない、慣れるまで時間がかかるなどのデメリットがある。また、2022年1月に施行された「電子帳簿保存法(改正)」への対応もしなければならない(現在、23年12月まで宥恕(ゆうじょ)措置が設けられている)。

近年、自社でインフラを構築しないクラウド型の「Web-EDI」を導入する企業が増えている。「Web-EDI」はWebブラウザーを利用するため、従来のEDIと比べて低コストで導入できる。運用や保守も自社で行う必要がないため、既存のシステムとの入れ替えも対応しやすい。ただし、Web-EDIは標準化されていないため、取引先のシステムにあわせて調整が必要となる。
(青木逸美)

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