OOH

OOHとは「Out of home」の略で、屋外や公共の場で目にする広告を指す。「オーオーエイチ」と読み、OOH広告、OOHメディアともいう。一般的なOOHとして、繁華街の駅前やビルに配置されている大型の街頭ビジョン、交通量の多い道路沿いに設置される広告看板、大型トラックなどの車体をラッピングしたアドトラック、電車やバスなど交通機関の近辺に設置される交通広告などが挙げられる。

OOHの特徴は、目に触れるすべてが広告メディアとなり、不特定多数へのアプローチが可能なことだ。電車の窓から見えるビルの壁面や建物の屋根の看板、閉店後の店舗のシャッターに施された広告など、さまざまな場所が広告となる。ターゲットの外出先で表示されるため、幅広い層にリーチし、ブランド認知度を高め、購買意欲を刺激することが期待できる。しかし、表示時間や天候の変化によって、効果が大きく左右されることがある。

OOHの効果を最大化するには、ターゲットの絞り込み、ペルソナに合わせた目を引くデザイン、キャッチコピーの活用、SNSとの連携、そして継続的なデータ分析が重要となる。

一方で、OOHにデジタル技術を導入した「DOOH（Digital Out Of Home）」の活用が広がっている。OOHと大きく異なるのは、ターゲットに合わせたリアルタイム性の高い広告配信ができる点だ。有線LANやWi-Fiで端末を繋いでいるため、表示する広告を柔軟に変更することができる。さらに、ビッグデータと連携することで、効果計測も可能となった。効果や成果が見えにくいOOHに比べて、費用対効果がわかりやすい利点もある。
（青木逸美）