ジャイアン鈴木の「仕事が捗るガジェット」 - 第10回
電源砂漠でも約17時間戦える2 in 1 モバイルノートPC
東芝「dynabook VC72」
テレワーカーにとってバッテリー問題は結構悩みどころ。自宅で仕事をしているときはよいが、ふらりと入った喫茶店などで電源を確保できるとはかぎらない。電源を借りられる店舗でも席が埋まっていたら一巻の終わり。そこで今回ご紹介するのが約17時間駆動を可能にした東芝の2 in 1 モバイルノートPC「dynabook VC72」だ!
文/ジャイアン鈴木
最新CPUを搭載したコンバーチブルタイプ
「dynabook VC72」は東芝から発売された法人モデルの2 in 1 モバイルノートPCだ。CPUは最新の第7世代(Kaby Lake世代)のプロセッサを搭載。ベースモデルとしてCore i3-7100U/8GBメモリ/128GB SSDという構成の「PV72BFGCJL7AA11」(22万4800円)と、Core i5-7300U vPro/8GBメモリ/256GB SSDという構成の「PV72BBGCKL7AA11」(25万9800円)が用意されている(価格はすべて税別・以下同じ)。カスタムメイドサービスにより、顔認証センサーやMicrosoft Officeなどの有無を選択可能だ。
本製品最大の特徴は約17時間の連続動作時間を実現していること。約299(W)×219(D)×15.4(H)mm、約1099gの薄型軽量ボディのモバイルノートPCとしては特筆できるポイントだ。
充電時間が短いのも嬉しいところ。電源オフなら約3時間でフル充電可能で、30分の充電でも約7時間利用可能な「お急ぎ30分チャージ」機能も搭載されている。打ち合わせ先を何件もはしごするような多忙な日でも、訪問先や休憩時の喫茶店などで短時間でも電源を借りられれば、再び半日は充電せずに本製品を使い続けられる。
コンバーチブルタイプの2 in 1ということで、メインマシン、モバイルマシン、タブレットマシンの領域をカバーできる点も利便性が高い。ディスプレイは360度回転可能でさまざまな利用スタイルに変形できる。もちろんディスプレイを大きく開けば、それを検知して誤入力を防ぐためキーボードは無効化されるし、キーボード面を下にしてテーブルに置いてもキートップが直接触れないように樹脂製の突起物が設けられている。タブレットマシンとしてはやや重いが、使い勝手自体はタブレット専用機と遜色ないと言えよう。
機密性の高い情報を扱う際のセキュリティー機能も充実しており、指紋センサーは5000円、顔認証センサーは1万円で追加可能だ。両方を搭載する必要はないが、もしどちらかひとつを搭載するのであれば、顔認証センサーを強くお勧めする。dynabook VC72の顔認証センサーはWindows Helloに対応したIR(赤外線)カメラ方式なので、顔写真などをかざしてもロックを解除されることはない。
個人的に評価しておきたいのがUSB Type-Cアダプターが同梱されていること。有線LAN、USB端子、HDMI端子、RGB端子が用意されており、もちろんこのアダプターにACアダプターを接続することで、ハブ機能を利用しながら本体を充電できる。コストダウンのために省かれることが多いUSB Type-Cアダプターが標準同梱されているのは嬉しいところだ。
アクティブ静電ペンを標準同梱したdynabook VC72は、手書きノートアプリ「TruNote」、クリッピングアプリ「TruNote Clip」、カメラアプリ「TruCapture」、ボイスレコーダーアプリ「TruRecorder」、ノート共有アプリ「TruNote Share」などビジネスの即戦力になる東芝オリジナルのアプリが多数プリインストールされている。もちろん「Microsoft Office Home & Business 2016」をオプション購入することも可能だ(3万9000円)。
東芝らしい真面目さが随所に光るdynabook VC72は、性能的にはハイパフォーマンスを志向した製品ではないものの、使い勝手を重視しバランスの取れた機能性で、日々の仕事を頼もしく支えてくれるはずだ。
筆者プロフィール:ジャイアン鈴木
EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで編集兼ライターとして勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始しました。