ジャイアン鈴木の「仕事が捗るガジェット」 - 第12回
ケーブル1本で周辺機器を一括接続するドッキングステーションで大幅時短!
エレコム「DST-C01SV」
時間や場所に縛られず仕事をすると言っても、時にはじっくり時間をかけてオフィスまたは自室で作業することもあるでしょう。そんなとき普段持ち運んでいるモバイルノートPCに、電源ケーブル、ディスプレー、ストレージ、キーボード、マウスなどをひとつずつつないでいたら、せっかく頭に浮かんでいたアイデアも霧散してしまいます。今回はケーブル1本でPC環境をすべて整えるアイテムをご紹介します!
文/ジャイアン鈴木
USB Type-CしかないMacBook使用者は必須アイテム
エレコムの「DST-C01SV」はUSB Type-C接続型のドッキングステーション。USB Type-C端子を装備したノートPCに、ケーブル1本で周辺機器をまとめて接続するための製品です。
対応機種はWindows10/8.1/7/Vista、MacOS Sierra 10.12以降がインストールされ、USB Type-C端子を備えたWindows PCとMac。USB Type-Cケーブルを挿すだけですぐに利用できます。特にドライバーのインストールは必要ありません。
端子は非常に充実しています。前面にはUSB 3.0 Type-A端子×3、オーディオ入出力ジャック、SDカードスロット、microSDカードスロット、背面にはLANポート、Mini DisplayPort、HDMI端子、VGA端子、USB Type-C端子(充電専用)を装備。USB Type-C端子しか用意されていない最新型のMacBook Pro、MacBookでは特に重宝しますね。
本製品の売りのひとつがPower Deliveryに対応していること。ノートPCのACアダプターの電源ケーブルを、「DST-C01SV」の充電専用USB Type-C端子に挿せば、ドッキングステーションとして使用しながら充電できます。
給電しなくても「DST-C01SV」は機能するので、外出先でプロジェクターと接続したり、メモリーカードを読み込むための万能ハブとしても利用可能です。ただ実測で194.5gとスマホ並みの重さがあるので、常時持ち歩くというより、必要なときに持ち出すのがいいかもしれません。
試用していてちょっと気になったのが発熱。室温28℃の部屋で使用している際に本体がかなり熱を持っているように感じたので、サーモグラフィーカメラ「FLIR ONE」で表面温度を計測してみたら、最大で50℃と表示されました。特に誤動作などはしませんが、本製品の上に書類を積むような熱のこもる使い方は避けたほうがいいようです。
もうひとつ、ケーブル1本で多くの周辺機器をまとめて接続可能な本製品ですが、そのなかに外付けハードディスクなどのストレージデバイスが含まれている場合は、取り扱いに注意が必要です。データ損傷を避けるために、ドライブを取り外すコマンドをあらかじめ実行するか、もしくはOSを終了したあとに、ノートPCから「DST-C01SV」のケーブルを抜きましょう。
パソコンへ接続するUSB Type-Cケーブルは短いので、ノートPCの端子の位置次第で、「DST-C01SV」の設置場所が決まります。USB Type-Cコネクターには裏表がないので、抜き差しがとてもラク。外出時から帰って来たときもサッと差し込んで即利用できます。
個人的には映像出力ポートとして、HDMI、Mini DisplayPort、VGA端子が揃っている点が気に入りました。まだまだ訪問先のプロジェクターがVGA端子にしか対応していないこともあり得ますから、映像出力ポートが豊富な点は安心感があります。
本体サイズは137×17×75mmとちょっと大きめですが、そのぶん多くの端子を装備している「DST-C01SV」。オフィスや自宅では、ディスプレイに有線LAN、外付けストレージを接続して利用している場合、ケーブル1本ですべて着脱できるのはとても便利。インターフェース不足で困っている方はもちろん、多くの周辺機器をひとつずつ接続するのにうんざりしている方に、特にオススメしたい一台です。
筆者プロフィール:ジャイアン鈴木
EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで編集兼ライターとして勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始しました。