カフェやコワーキングスペースでの“うっかり”をシステムで防げ
テレワークは本来、場所を問わずに働くことで業務効率化を図ることが目的だ。新型コロナウイルス収束後となるアフターコロナでは、カフェやコワーキングスペースなどの公共スペースで働くビジネスパーソンが増えるだろう。さまざまな人が出入りする公共スペースでは、特にPCの取り扱いに注意が必要だ。
ITリテラシーを問わずに使える
サクサクVPN
セキュアなテレワークを実施するために不可欠と言えるVPN。しかし、ウィズコロナの今、VPNを見直す企業が増えているという。VPNの脆弱性を狙った情報漏えいや、VPN接続の手間による生産性の低下など、従来のVPNを使用する課題も多いからだ。
そうした課題を解消する新しいリモートアクセスサービス「ソコワク」をVAIOが提供している。ソコワクは独自の強固な個体認証技術(「LTE over IP」技術)によって、PCを起動するだけで自動的にセキュアなネットワークを確立する。利用者がVPNを設定する必要がないため、利用者のリテラシーを問わずに快適につながる。
LTE over IPは世界中の携帯電話で使用されているLTEの認証方式およびSIMの端末認証をはじめとした各種機能を、無線LAN、有線LANなどあらゆるIPネットワーク上で利用できる技術だ。携帯電話の仕組みを利用しているものの、LTE搭載の端末でなくてもソコワクを利用できるのが大きなポイントだ。ソコワクをインストールした際に、PCのHDD上にSIMと同じ個体識別キーを暗号化して書き込むことで、同じPCが複数存在できない仕組みを作り、認められた端末だけが企業ネットワークに接続できるようにするのだ。この個体識別キーの付与はソコワクの管理コンソール上から行える。
VAIO イノベーションセンター ソコワク事業室 室長 安藤徹次氏は「これまでのテレワークでは、カフェのWi-Fiは危ないからつながないとか、ホテルではVPNを利用してネットワークにつなげるように、といったようにロケーションを気にしながらネットワークを使用していました。しかし“あなたがいればそこがワークスペース”という言葉から名付けられたソコワクは、その名前のとおりその場所でPCを開けばすぐに社内ネットワークに接続して仕事ができます。働きたい場所でなにも気にせずに働けるサービスが、ソコワクなのです」と語った。
PCから離れたら
自動でログアウト
喫茶店やコワーキングスペースで働く際に、注意したいのが“一瞬の離席”だ。例えば喫茶店で仕事をしているときに、突然電話が掛かってきて席を外す。その際手元のPCにログインしたまま離席してしまう人も少なくない。本人は一瞬の離席だと思っていても、その隙に悪意のある第三者が情報を盗み出す可能性も存在するのだ。
そうしたセキュリティ課題を解決できるのが、EZDefenceが提供する「iLUTon」(イルトン)だ。iLUTonは、現在使用しているPCに、iLUTonのレシーバーをUSBで接続するだけで利用がスタートできる。PC利用者はiLUTonのスマートカードを持ち運ぶだけで、距離によりWindowsの自動ロックを実現できる。スマートカードを持ってPCに近づけば自動ログインでき、一定の距離離れると自動でロックされる。ロック操作不要でPCがロックされるため、意識せずにセキュリティを強化できるのだ。
EZDefence 取締役 増田紀之氏は「テレワークが働き方の主流になった際に、課題になるのはセキュリティばかりではなく、従業員の稼働時間管理もあります。特に在宅勤務では始業時間や就業時間が曖昧になりがちで、実際にPCの前で働いていた時間を可視化できるツールが必要になります。iLUTonは自動ログインや自動ログオフだけでなく、スマートカードを身に付けていることでPCの稼働時間ログを収集して、労働時間を見える化できるため、労働時間を正確に把握することも可能になるのです」と語る。ニューノーマル時代に求められるセキュリティと労働時間の可視化をセットで実現できるのが、iLUTonなのだ。
ノートPCの
“うっかり置き忘れ”を防ぐ
--企業のなくすを、なくす。
「MAMORIO Biz」が掲げるキャッチフレーズは、まさにさまざまな場所で働くビジネスパーソンが抱えるセキュリティリスクを解決するものだ。
MAMORIO Bizは、MAMORIOが提供する紛失防止デバイス「MAMORIO」を活用した法人向け紛失防止サービスだ。世界最小クラスの紛失防止デバイスMAMORIOを、IDカードや鍵、PC、USBメモリーなど管理したい物品に取り付ける。次に専用のアプリを各従業員が持つスマートフォンにインストールして、MAMORIOとひも付けて登録する。
MAMORIOは、MAMORIOのタグやシールをつけた対象物が一定の範囲内から離れると、スマートフォンに通知して知らせてくれる。従業員の「つい、うっかり」から生じるインシデントを防止し、啓蒙に頼らない端末管理を実現できるのだ。
法人向けサービスであるMAMORIO Bizは、このMAMORIOのタグやシールで管理されている端末などを、管理コンソールから一元管理できる。管理者がデバイスの情報を地図やステータスから取得でき、最新の位置情報や検知している端末、持ち出し情報などが一覧で確認できる。万が一の盗難・紛失時には独自技術「クラウドトラッキング」で数十万ユーザーの端末と全国700路線以上に設置された受信機が紛失物をすれ違い追跡して、紛失物を発見できるのも強みだ。
同社のMAMORIO Biz 事業責任者 宮崎裕生氏は「MAMORIO Bizでは、紛失防止以外にも、物品管理や持ち出し管理が行えます。オフィスの各拠点に『MAMORIO Spot』(オプション)と呼ばれるアンテナを設置し、MAMORIOを貸出用の端末に取り付けることで、物品が最後にどのSpotの近くで検知されたか把握できます」と、PCの紛失管理以外の活用シーンを語る。PCの紛失防止としての“お守り”だけでなく、企業の業務改善システムとして活用が広がっているのが、MAMORIO Bizなのだ。