Microsoft 365の既存機能を補完
アドオンツール「Lookシリーズ」
「Lookシリーズ」ビービーシステム
ビービーシステムは、Microsoft 365にアドオンし、サービスや機能を拡張できるアドオンツール「Lookシリーズ」を提供している。2021年6月には、Microsoft Teams(以下、Teams)だけで社員の在席状況を共有し、予定の確認、勤怠管理などができる「IBLook for Microsoft Teams」をリリース。Microsoft 365向けの製品展開でユーザー数を拡大している。今回は、Teams向けの製品を中心に、Microsoft 365を最大限有効活用できるLookシリーズの特長と今後の展望を聞いた。
Microsoft Teamsだけで業務を完結
社員の在席状況や行き先を把握
ビービーシステムは、Microsoft 365のサービスや機能を拡張できる数多くのアドオンツールを「Lookシリーズ」として提供してきた。テレワークが普及したことで、メールやチャット、音声通話が手軽に実施できるクラウド型のサービスは需要が急増している。そこで同社は、Teamsの既存の機能を補完するアドオンツールの開発に注力。その理由をビービーシステム 東日本営業本部 販売促進チーム チームリーダ 岡田明子氏は次のように述べる。「コロナ禍によってテレワークが普及したこともあり、Teamsを中心としたMicrosoft 365を活用して可能な限り業務を完結させたい、利便性を高めたいというお客さまからの要望をいただくことが増えました」
Teamsは、チャットや音声通話のほか、ビデオ会議、ファイルの共有といった機能を備えている。しかし、コミュニケーションを取りたい社員が出社しているのか、あるいはテレワーク中なのか、または出張中なのかTeamsだけでは把握できない。別の予定アプリやスケジュールアプリなどを起動して確認する必要がある。
そこでビービーシステムは、Teamsで社員の在席状況などのステータスを確認できるアドオンツール「IBLook for Microsoft Teams」の提供を開始した。Teamsさえ起動しておけば、社員の在席状況といった勤怠情報や、出張時の行き先などのステータスをリアルタイムで把握できる。例えば、オフィスに在席している社員は青色、離席中の社員は赤色、テレワーク中は紫色、出張時は黒色で色分けして、社員のステータスをTeams上に表示できる。色分けすることで、誰がどこにいて何をしているのか瞬時に把握しやすい。ほかにも、Teamsで内線の番号や携帯電話番号を表示したり、伝言メモを残したりする機能を搭載しており、コミュニケーションを円滑に進められる点も魅力だ。
チーム全員の空き時間を共有
オンライン会議の設定が容易に
Teamsは、社員を部署単位や頻繁に連絡を取り合うメンバー単位でチームとしてまとめられる。しかし、チーム同士であっても、テレワーク中などで、ほかのメンバーの予定を確認できないこともある。メンバー全員がいつ空いているのかは、1人ずつ予定を確認して取りまとめる必要があるため手間だ。そうした課題への対策としてビービーシステムは「ScheduleLook for Microsoft Teams」を提案する。
ScheduleLook for Microsoft Teamsは、チーム内のメンバー全員の空き時間をリアルタイムで一覧表示できる。岡田氏は「ScheduleLook for Microsoft Teamsを導入すれば、チーム全員の空いている時間だけを表示できます。チーム全員を招集するオンライン会議の設定が容易になります」と話す。
さらにLookシリーズには、Teamsでチャットやメールアドレスなどの連絡先を一元管理できるアドオンツール「AddressLook for Microsoft Teams」などもラインアップされている。ビービーシステム 東日本営業本部 東日本営業部 Chief 長井大典氏はAddressLook for Microsoft Teamsの具体的な特長について「部署の異なる社員の連絡先は把握していないこともあります。AddressLook for Microsoft Teamsであれば、本社や支社、営業部、総務部など、階層的に部署の連絡先を表示して選択できます。所属部署が分からない場合は、名前を検索して連絡先を調べることも可能です。同姓同名の社員がいる場合や、ほとんど交流のない社員に対して連絡を取ることが容易になります。Teams上でこうしたやりとりが完結できるのはAddressLook For Microsoft Teamsのメリットです」と語る。
最新操作マニュアルを提供
社員の習熟レベルの差を解消
TeamsをはじめとしたMicrosoft 365は、社員によって使いこなしているレベルに差がある点も課題となる。そこで役立つのが操作マニュアルを提供するアドオンツール「ManualLook みちびき Bot」だ。
ManualLook みちびき Botは、Teamsのほか、Outlook、OneDrive、Skypeなどの最新版のマニュアルを閲覧できるアドオンツールだ。定期的なアップデートによる仕様や操作方法の変更に対応できるように、月に一度、操作マニュアルを最新版に更新している。「Teamsでチャットしか使っていない社員もいれば、ビデオ会議を設定したり、ファイルを共有したりして、使いこなしている社員もいて、習熟のレベルに差があります。操作方法が分からず、情報システムの担当者に問い合わせるのが億劫になり、そのままにしておく社員も多いでしょう。ManualLook みちびき Botなら、知りたいワードを検索するだけで、すぐに操作方法を調べられるため、情報システムの担当者へ問い合わせる必要がありません。社員の習熟レベルの差を解消するのに一役買います。また、情報システムの担当者は、操作マニュアルを作成する手間が省けるというメリットもあります」と長井氏は話す。
2021年7月、ビービーシステムはマイクロソフトが提供する「Microsoft Teamsアワード」という社員同士が協力して生産性の向上をサポートする革新的なTeamsアプリケーションを構築している企業に贈られる賞を受賞している。Lookシリーズを利用しているユーザー数は、2021年10月時点で116万3,319名、353社に及ぶ。
こうした実績を踏まえ、岡田、長井両氏は「Teamsで業務を完結できる製品に注力していきたいと考えています。新製品の開発や既存製品のブラッシュアップなどを実施し、パートナーさまと一緒に勉強会やセミナーなどを開催し、製品の認知度を高めて販路を拡大していきます」と今後の展望を明かした。