テーマ 戸田覚流旅行のパッキング術

リュック一つで海外出張にも対応できる!

ようやく、コロナ禍も終了と言っていいだろう。いよいよ海外旅行にもほぼ普通に行けるようになった。僕自身も出張の仕事が増えているし、旅行にも出かける予定だ。そこで、今回は戸田覚流のパッキングを紹介しよう。

かばんの選び方

 今回は、海外旅行を中心に国内でも宿泊を伴う出張に出かける際の荷物を紹介する。要するに、日帰り出張などと違ってある程度荷物が多いケースを想定する。

 また、下着や靴下などの着替えについては言及しない。これらは枚数に応じて同じかばんに入れたり、スーツケースを用意したりすることになるだろう。ほかにも洗面用具など以外のガジェットを中心とした荷物を取り上げていく。

 旅行の際に持っていくバッグは、基本的にリュックを選ぶ。海外出張や旅行ではスーツケースを預け入れの荷物にするとしても、ノートPCやバッテリーは手荷物にするしかない。機内でも使いたいし、そもそもバッテリーの預け入れは禁止されていることがほとんどだ。

 結果として、手元に置く荷物が重くなるので、リュックが歩きやすいのだ。タクシーなどを積極的に使って移動するとしても、空港に入ってから搭乗するまでに数十分歩くのが普通だ。特に、ターミナルになっている巨大な空港では延々歩くことになる。そんな時には、リュックが移動しやすいわけだ。

 天候がどうなるか分からないし、海外は濡れることが意外に多い。国によるのだが、軒がないケースが多く、バス停やタクシー乗り場も雨ざらしがほとんどだ(台湾などの例外もある)。そこで、リュックは防水のものを選んでいる。さらに、色はなるべく派手なものをチョイスする。これは置き引き対策に有効だからだ。確かに真っ赤や真っ黄色のかばんを盗んだら目立ちすぎるために、敬遠されやすいのだ。

 あとは、メインの収納が広いことが条件だ。あまりにも細分化された収納だと、僕は逆に荷物を見つけづらくなってしまう。仕分けしたつもりが、どこに入れたか忘れてしまうのだ。

カバンを開いた上部にはSSDやイヤホンなどの小物ガジェットを収納している。背中側から大きく開くタイプだと、中身にアクセスしやすく使いやすいだけでなく、防犯にも良い。
ノートPCはスリーブに入れて専用収納スペースへ。タブレットも同じ場所に収納する。

ノートPCとタブレットを持参

 旅行に出かける際には、ノートPCとタブレットを持参する。定番なのは、Let's Note SRとiPad miniだ。2台持っても軽いので負担が少ないのが良い。Let's Noteは壊れる可能性が少ないので、旅行先で安心して持ち歩ける。加えて、バッテリーが交換できるので、予備のバッテリーを持っていけば、15時間を超すような飛行機の移動でも、延々と使い続けられる。

 iPad miniでWebブラウザーやメール、Googleカレンダーなどを開いて、Let's Noteの脇に置くと2画面で作業ができてダンドリが良い。

 MOFTの折りたたみ式のスタンドも持参するので、機内やホテルでもノートPCを高くして作業性を向上できる。とても薄く軽量なので荷物になりにくい。

 昔はマウスも持っていたのだが、結局使いにくいので最近はやめてしまった。機内ではテーブルが狭いし、ホテルでも使いにくいケースが多いからだ。

 スマホは、原則として2台持っていく。万一故障したり、なくしたりしたときの予備として機能するからだ。スマホがあればメールやTeamsが使えて、最低限の連絡は付くので、最近はノートPCを2台持っていくことはなくなった。1度だけ海外でPCが故障したことがあり、それ以降2台持ちを続けていたのだ。

 スマホは、1台を国内キャリアのローミングで使い、1台は現地のSIMを入れることが多い。SIMが手に入るかどうかは、もちろん事前に確認している。

ケーブルに注意

 日々の移動には、USB Type-C×USB Type-CケーブルとUSB Type-C×Lightningケーブルだけを持ち歩いている。モバイルバッテリーがあればこれで十分だし、急速充電もできるからだ。

 ところが、旅行先ではUSB Type-C端子を使える場面が少ない。電車や空港、飛行機、ホテルに据え付けられているUSB端子は、ほぼ全てType-Aだ。バッテリーに充電したくても、ケーブルが対応してないと使えない。そこで、USB Type-A×USB Type-Cケーブルなども持つようにしている。

 バッテリーと充電器は、持っていくデバイスや使い方に合わせて選択しているが、最近は、以前本誌でも取り上げた「Anker 733 Power Bank(GaNPrime PowerCore 65W)」(以下、Anker 733 Power Bank)を利用することが多い。10,000mAhのバッテリーと、65Wの充電器として使えるから一石二鳥で荷物も減る。

 交通機関での移動が長そうなら、MagSafeで充電できるモバイルバッテリーも持参し、iPhoneに取り付けて使う。バッテリーを二つ持ちすることで、Anker 733 Power Bankの消費が減るのが良いところだ。また、スタンドとしても利用できる。

 Anker 733 Power Bankを持っているので、充電器を持参しないこともあるが、例えばカメラやマイクなどを持っていく際には端子が不足する。そんなときには、別途100W程度でポート数の多い充電器もかばんに入れていく。また、Apple Watchの充電ケーブルも忘れないようにしたい。

 旅行先では、USBメモリーかポータブルSSDが一つあると重宝する。

 旅先で記録した写真や動画などのバックアップに使うのだ。クラウドストレージにアップできれば良いのだが、通信環境が貧弱だと厳しい。そんなときには、とりあえずSSDに保存した方が時間も節約できる。

 基本的な荷物はこのくらいだが、出先で原稿を書くなど作業が多ければ、モバイルモニターやキーボードを持ち出すこともある。