行動の習慣化を支援するOKIのプラットフォーム

ヘルステック

 沖電気工業(以下、OKI)は4月16日、「より良い睡眠のための生活習慣変容を支援するメッセージ配信サービス発表会」を実施した。同社は本記者会見にて、独自開発の行動変容技術に基づき、ユーザーの健康を推進する行動の習慣化を支えるメッセージ配信プラットフォーム「Wellbit」を発表した。Wellbitは、ユーザーの特性グループの推定、メッセージ生成・通知、行動データ取得、定期的なアンケートのサイクルを繰り返すことで、ユーザーの健康につながる行動の習慣化を支援する。

 ユーザーの特性グループの推定では、まず性別や生活習慣といったユーザーデータを収集し、収集したデータから行動変容理論に基づいて心理的傾向や行動実践度を推定する。そうすることで、ユーザーを特性でグループ分けするのだ。

 メッセージ生成・通知では、行動科学や心理学を参考に独自開発した「習慣化モデル」を活用することで、ユーザーが属する特性グループに適したメッセージの内容や、受容しやすいタイミングを決定する。自動生成されたメッセージはスマホアプリなどを経由して配信され、ユーザーの行動を誘発する。

 行動データ取得では、スマホやIoTセンサーからユーザーの行動データを収集する。加えて定期的なアンケートも行い、ユーザーの心理状態も収集していく。収集したデータに基づいて、ユーザーの特性グループの判定を改めて実施する。

 同社 イノベーション事業開発センター ビジネス開発部 武市梓佐氏は「Wellbitの提供で、健康に無関心な人でも気が付いたら健康になっている社会の実現を目指します」と意気込みを語った。

睡眠習慣を改善する新サービス

 同記者会見では、睡眠に関わる生活習慣の変容をサポートするクラウド型サービス「Wellbit Sleep」も発表した。同サービスは、スマホのみでユーザーの睡眠習慣の改善を支援する。

 Wellbit Sleepの特長は二つある。一つ目は睡眠記録を行う「睡眠日誌」だ。睡眠日誌をつけることで、睡眠時間や睡眠効率がグラフで可視化される。二つ目は、国立大学法人京都大学とヘルステック研究所、OKIの共同研究による睡眠医学の知見「メッセージ規則」だ。ユーザーの睡眠データを基に、睡眠効率が最も良い就寝時間や最適なタイミングで健康的な睡眠につながる行動を提案する。

 同社 執行役員 イノベーション責任者 デジタル責任者 兼 イノベーション事業開発センター長 藤原雄彦氏は「WellbitとWellbit Sleepの提供によって、人々の健康を守り、ウェルビーイングな社会の実現を支援していきます」と展望を語った。