偽情報
偽情報(disinformation)とは、誤解を招くような真偽の不確かな情報を公共に危害を与えることを目的に、または利益を得る目的のために、意図的に提示および頒布されたもの。日本では「フェイクニュース」と呼ばれることが多い。また、事実に基づいた情報を悪用し、特定の人物や組織、国家に対して危害を加えることを目的とした情報を「悪意のある情報(Mal-information)」という。
偽情報は意図的に拡散されるが、勘違いや誤解により間違った情報を拡散することを「誤情報(Mis-information)」という。悪意がなくても、虚偽の風説を流布したり、偽計を用いたりすると、偽計業務妨害罪や信用毀損罪など罪に問われる可能性がある。
インターネットやSNSの普及により、偽・誤情報が広がりやすくなっている。ニュースのデジタル化も偽・誤情報拡散の要因の一つと言われている。リアルタイム性を重視するあまり、事実かどうか検証するファクトチェックに十分な時間をかけず、誤った情報を配信するリスクが高まっているからだ。また、生成AIの急速な普及は、偽・誤情報を急増させている。生成AIが創作した文章や画像は精巧で判別は難しい。悪用されれば、偽情報が蔓延することも危惧される。
総務省HP「インターネット上に流通する真偽の不確かな情報」では「目にした情報をうのみにせず、正確性が判断できない場合には安易に情報を投稿・拡散しないことが大切」とし、偽・誤情報のチェックポイントを4つ挙げている。
- 他の情報と比べてみる
ネット検索し、複数の情報を読み比べる。本や新聞などネット以外で調べる。 - 情報の発信元を確かめる
発信元が明らかであっても、信頼できる人なのか、信頼できるWebサイトなのかを確認する。 - その情報はいつ頃書かれたものか確かめる
元の情報が古いものだった場合、現在とは状況が異なるかもしれないので、要注意。 - 一次情報を確かめる
その情報が引用や伝聞だった場合は、元になったオリジナルの情報源を探して確かめる。