日本マイクロソフト
まだ伸びるテレワークと業務シナリオに応じた需要開拓
Surfaceシリーズでは以前よりコンパクトなモデルの人気が高いという。Surfaceビジネス本部 本部長 石田圭志氏によると12.3インチのSurface Proを選択する企業が多く、コロナ禍以前と現在とで売れ筋は変わっていないという。ただし新たに増えている需要の傾向も見えてきたようだ。石田氏は「Surface Laptopで提供している15インチモデルの需要が増えている。大画面でより性能の高いスペックを選ぶ傾向が強くなっている」と指摘する。その背景としてオンライン会議の利用や、セキュリティソリューションの導入が挙げられるという。いずれもより高性能なCPUとより多くのメモリーの搭載が求められる。
今後は在宅勤務やオフィス勤務に向けて画面サイズが大きなSurface Laptopにも注力する。石田氏は「テレワーク環境を整備していない中小企業が少なくない。また一時しのぎで整備したテレワーク環境を、コロナ禍が長引く中で本格的に整備する企業も多い。新製品のSurface Laptop 4は最新CPUによる高いパフォーマンスとオンライン会議に適したサウンド機能、13.5インチと15インチから選べる画面サイズなど、多様なテレワークニーズに応えられる」とアピールする。
さらにテレワーク用途以外でも非接触が求められる店舗での接客用の端末、工場での生産管理用の端末といったように業務のシナリオに応じてSurfaceシリーズから最適な製品を選んで提案することで、販売を伸ばせると石田氏はアドバイスする。
NEC
Web会議を快適、便利に利用できる機能を提供
プラットフォームソリューション事業部 スマートデバイス戦略グループ マネージャー 佐々木紀安氏は「会議室ではノートPCに外部スピーカーやマイクを接続してWeb会議を利用することが多く、スピーカーの持ち運びが面倒、スピーカーを忘れるなどの声があり、14インチのVersaPro タイプVMや13.3インチおよび12.5インチのVersaPro UltraLite タイプVG/VCではサウンド機能を強化しており、外部スピーカーやマイクを接続しなくてもWeb会議を快適に進められる特長がある」と説明する。
画面サイズについてプラットフォームソリューション事業部 スマートデバイスGIGAスクール営業推進グループ シニアマネージャー 加藤賢一郎氏は「現在は13インチ、14インチ、13インチ以下など、要望が画面サイズで細分化されている。またWeb会議で背景を加工しても快適に利用できる性能が欲しいといった要望も増えている。ユーザーの利用シーンや要望をイメージしてフィットする特長や機能を備えた製品を提供することが重要だ」とアドバイスする。
富士通
より大きな画面でオフィスの仕事環境を自宅に再現
PCの販売傾向についてCCD事業統括部 プロモーション推進部 部長 丸子正道氏は「法人も個人もテレワークやオンライン授業によってモバイルPCの需要が増加した。公共機関では従来はデスクトップが主流だったが庁内で持ち運びできるノートPCの需要が拡大している」と説明する。
法人および個人のテレワーク需要について「企業ではテレワークは週に数回で出勤の方が多い。ただしコロナ禍以前と異なりPCを持ち歩く人が多い。そのためPCには軽くて薄く、長時間のバッテリー駆動、そして堅牢性を備えた製品が求められている」と指摘する。その結果、富士通では「LIFEBOOK U9311/F」が売れているという。またGIGAスクール構想向けには「ARROWS Tab Q5010/EEG」が好調だったという。
今後の売れ筋を「より大きな画面が選ばれると思う。当社では15.6インチの大画面ながら軽量に仕上げた『LIFEBOOK U7511/G』をお薦めする。また在宅勤務が主体のお客さまにはコンパクトなデスクトップPC『ESPRIMO G5010/E』をお薦めする」と語った。
Dynabook
14インチ、より高性能、高セキュリティがポイント
テレワークでのPC利用が増加したことに加えて、動画や音楽などのコンテンツの視聴やゲームなどPCの用途の多様化が進んだ。さらにある調査ではPCを購入する際にCPUの性能やメモリーの容量、バッテリー駆動時間、本体の耐久性といった項目がより重視されるようになっているという。こうしたニーズに向けて「dynabook V83」が売れているという。またGIGAスクール構想向けでは「dynabook K50」が好調で、高校向けにはCPUを強化した「dynabook K60」の販売に注力していく。
今後の注力製品について執行役員 国内マーケティング&ソリューション本部長 建設業担当 柏田真吾氏は「在宅勤務が主体のお客さまを中心に画面の情報量が多い14インチへのニーズが高まると見ている。また生産性の観点から性能がより重視されるため、11世代インテルCPUの性能を最大限に発揮できる当社独自のエンパワーテクノロジーを搭載している。さらにインテルが提唱するSecured-Core PC認定製品ではセキュリティも強化している」と差別化のポイントをアピールする。