ジャイアン鈴木の「仕事が捗るガジェット」 - 第20回
緊急事態をいち早く光と音で知らせてくれる工場必須のアイテム
パトライト「ネットワーク監視表示灯 NHシリーズ」
監視カメラ、防犯カメラの普及が進んでいますが、ずっと監視映像をチェックしているわけにもいきません。今回は、ネットワークカメラなどと連携して、火急の事案が発生した際にいち早く光と音で周囲に知らせる「ネットワーク監視表示灯」をご紹介します。
文/ジャイアン鈴木
音や光で通知することで認識率アップしすばやく対処可能に
「ネットワーク監視表示灯 NHシリーズ」は、株式会社パトライトが販売するネットワーク監視表示灯。ネットワークの障害や報知すべき情報を、光、音、メールで可視化するシステムです。
ネットワークカメラと顔認証サーバーとを組み合わせた「店舗防犯・万引き防止システム」、レジ上の監視カメラで一定人数以上の待ち人数を検知したら店舗・バックヤード・事務所に応援を要請する「レジ混雑状況通知システム」、工場のラインが止まった際に異常事態の発生を知らせる「製造ライン通知システム」など、さまざまな用途に活用されています。
「ネットワーク監視表示灯 NHシリーズ」の設定項目は多岐に渡ります。実際の設定はPCのブラウザー経由となります。監視機能としては、最大24ノードのネットワークデバイスを死活監視(キチンと動作しているかどうか)するための「Ping監視」、低コストでネットワーク機器の状態を監視するための「SNMP監視」、アプリケーションに送信コマンドを追加作成することで利用可能になる「アプリケーション監視」などを用意。もちろんネットワークの制御なしに、表示灯機能、ブザー機能の動作チェックを行うための自己診断機能も搭載されています。
こういったシステムの利用法として、たとえば工場で監視カメラと画像認識とを組み合わせれば、機械が異常を発生して赤いランプが点灯した場合、それをカメラが認識してコマンドを送信。それを遠隔地にある監視表示灯が受け取り、音と光で通知することで、監視している人がすぐに気が付きます。監視している人は、カメラで異常を確認したら、現場スタッフへ指示を出して対応させればいいわけです。一人が集中監視することで、現場スタッフが少人数でも効率よく作業を回すことができ、作業が中断する時間も短縮できます。
最近は、コンシューマー向けのネットワークカメラでも、それ自体にブザーなどの警報システムが搭載されていたり、メール通知やスマホのアプリへのお知らせ機能を搭載している製品もありますが、卸売・小売業、製造業、介護・看護、金融業、病院などの現場では、一定以上のサイズ、光量、音量、そしてもちろん安定した動作と、きめ細かな制御機能が求められます。その上、光や音で警告することで、どんな状況でもはっきり認識でき、警告をスルーすることもなく作業を停滞させることもありません。
また万が一製品が故障した際にも、3年間の無償修理対応(有償で5年間に延長可能)、代替機を先に発送する「先出しセンドバック」、工場へ直送することにより短期間で返却対応する「ダイレクト修理受付」サービスが心強いです。
導入コストも安いので、工場などでは人数を増やして人件費を掛けるより、少人数で効率よく作業するにはもってこい。今回、本製品を実際に試してみて、もちろん法人向けのソリューションなのですが、製品自体のデザイン、高い機能性は、ガジェッター心がくすぐられてしまいました。2階の仕事場にこもっていることが多い筆者は、ドアフォンの音に気づかず宅配便業者さんに二度手間をおかけしてしまうことが多々あるので、仕事部屋にぜひ導入したいところです!
筆者プロフィール:ジャイアン鈴木
EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで編集兼ライターとして勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始しました。