Microsoft Officeで業務効率アップ!【第4回】
注目度UP PowerPointのグラフをアニメーションする(2)

Microsoft Officeを効率的に使える技を紹介する連載。今回は、PowerPointのグラフをアニメーションで動かす2回目だ。まだお読みいただいていない方は、前回から順次読み進めていただきたい。
文/戸田 覚
タイミングを調整する
前回までの手順で、項目ごとにグラフがアニメーションで動くようになった。これだけでも、インパクトが大きく、「世帯数に対して売上がこう伸びているのか!」などと思っていただけるようになるだろう。
今回は、さらに手を加えて要素の1つに注目してもらうようにしていこう。
アニメーションは、動き出すタイミングや速度などを調整できる。アニメーションメニューの「アニメーションウィンドウ」をクリックすると、専用のウィンドウが右側に表示されるはずだ。
この状態では、全体の動作が表示されないが、グレーのバーをクリックすると要素ごとの動きの詳細が表示される。グラフの左側に「1、2、3」と番号が表示されており、これがアニメーションウィンドウの要素と合っているのだ。
今回は細かな説明は避けるが、マウスをクリックすることで動かしたり、直前の要素に続いて自動で動かすなど細かな設定ができる。
注目したいのは、それぞれの要素に表示されているグリーンのバーだ。このバーの長さと位置を調整することで動きが自在に調整できる。じっくり見せながら要素を動かしたいなら、バーをドラッグして長くすればいい。また、アニメーションの動作速度は「効果オプション」で指定できる。
アニメーションウィンドウが表示された。要素の下のグレーのバーをクリックするとそれぞれの要素が表示できる
それぞれ、右のプルダウンボタンを押すと各種のオプションが指定可能だ
1つの要素を目立たせる
さて、できることなら、グラフの中の1つの要素を目立たせたいところだ。とはいえ、これまでに説明した方法ではうまくできない。
いくつかの方法はあるのだが、手っ取り早いのは上に目立つ色の図を乗せてしまう方法だ。普通の棒グラフなら同じサイズの長方形を乗せればいい。今回のような立体棒グラフなら、立体図を乗せればいいのだ。
挿入メニューの図形で簡単に作成できる。サイズをグラフと合わせればほぼ同じ見た目の四角錐が出来上がる。この図の色を派手にして、グラフの上に素早く重ねれば、ピンポイントで注目してもらえるというわけだ。今回は開始効果のスプリットを選び、直前の動作と重なるように動かした。これで、比較的自然に強調できる。また、「注目」という吹き出しもアニメーションで付けている。
レーザーポインターなどを使わなくても、必要な項目に注目してもらえるグラフが完成した。慣れれば、10分程度で作業できるので、ぜひやり方を手の内におさめて欲しい。

グラフの要素と同じような図形を挿入する
グラフの要素を隠せるようなサイズで作る
目立つ色で塗り、グラフに重ねてアニメーションを設定した
さらに、吹き出しまで付ければ完璧に注目を集めるはずだ
サンプルファイル(画面をクリックすると、吹き出しが表示されます)
※記事中の操作やメニューなどはバージョンや環境によって異なることがあります

筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。