Microsoft Officeで業務効率アップ!【第21回】
3Dモデルで見たことのないパワポのスライドを作る
Microsoft Officeは大型アップデートがあまり行われなくなり、新機能が随時追加されるようになった。しっかりと情報を集めておかないと、良い新機能も見逃してしまいがちだ。そこで、今回おすすめしたいのが、「3Dモデル」の活用だ。
文/戸田 覚
用意された3D素材が充実してきた
名前が3Dなので、「自分には関係ない」と思いがちだが、これが新世代のクリップアートとして非常に有効なのだ。今までに見たことのないようなスライドが作成できるので、ぜひ試していただきたい。
3Dモデルは、いわゆるイラストなのだが、3Dという名前の通り好きな角度に動かせるのが特徴だ。自作の3Dデータを利用できるのだが、我々にはそんな知識も手段もないので、あらかじめ用意された素材を使えばいい。
実は、3Dモデルの機能が追加された当初は、コンテンツがあまりにも少ないために、使う気になれなかった。ところが、いつのまにか充実して使い勝手が良くなっている。
使い方はクリップアートと同様だ
基本的な使い方はおなじみのクリップアートなどと同様で、メニューから選択すると、イラストがスライドに貼り付けられる。サイズや位置の調整もできるのだが、ここでちょっと違うのが、角度を調整できること。すべてのコンテンツを自由な角度に動かせる。
貼り付けられたイラストの真ん中に円形のボタンがあるので、それをドラッグするように動かせばいい。クリップアートでは、イラストの左右に貼り付けた際に向きが気に入らないことがあったが、3Dモデルならそんな心配は不要。自由な角度に調整できるので、レイアウトの幅が大きく広がる。
これまでに見たことのないスライドを作る
3Dモデルを使うには、背景をグラデーションにすると、より立体感が伝わるだろう。下が濃い色で上が薄い色がおすすめだ。今回は例として、グレーと白のグラデーションで背景を設定してみた。
3Dモデルによるイラストを並べると、それだけで新鮮なスライドに見えるだろう。PowerPointだけで作成したとは思えないはずだ。イラストの立体感が素晴らしいので、アニメーションの一場面のように思えるかもしれない。
今のところ、用意されている素材はイラストのタッチがあっているものが多いので、組み合わせて使っても違和感がないのもいい。やたらにイラストを使いすぎるのも考えものだが、ここ一番での利用にはお薦めしたい。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。