ノートPCをケーブル1本で接続、周辺機器やLANも利用できる

ProLite XUB2492HSN-5」は23.8型のIPS液晶搭載ディスプレイ。解像度は1920×1080ドット、輝度は250cd/m²、リフレッシュレートは最大74.97Hz、応答速度は4ms(GtoG)、視野角は左右各89°、上下各89°。表面処理はノングレア(非光沢)で、照明などの映り込みはほとんど気になりません。

本製品の売りはインターフェイスが充実していること。HDMI入力×1、DisplayPort入力×1、USB Type-C(Alt Mode、USB PD65W)、DisplayPort出力×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、USB 3.0 Type-A×2、3.5mmステレオミニジャック×1を用意。

ノートPCとUSB Type-Cケーブル1本でつなぐだけで、映像出力、ノートPC本体への給電、有線ネットワークの利用、USB対応周辺機器との接続などが可能。オフィスや自宅に1セット用意しておけば、帰社&帰宅した際に素早くデスクトップPC的な環境を構築できるわけです。

また、DisplayPort入力とDisplayPort出力を利用した「デイジーチェーン」に対応しており、最大4台を数珠つなぎにしたマルチディスプレイ環境を構築可能です。

本体サイズは539.5×343~493×209.5mm、重量はスタンド込みで5.6kg、スタンドなしで3.7kg。スピーカーは内蔵されていますが、2W×2と出力は低めですね。

パッケージのサイズは620×415×162mm、重量は7kg。リアル店舗で購入しても、電車などで持って帰れるサイズ&重量です
パッケージには、ディスプレイ本体、スタンドネック、スタンドベース(固定ネジ付き)、HDMIケーブル(1.5m)、DisplayPortケーブル(1.8m)、USB Type-Cケーブル(1m)、電源ケーブル(1.8m)、L型ドライバー、説明書類が同梱
組み立てはディスプレイ本体に、スタンドネック、スタンドベースを装着して、それぞれ固定用ネジを締めるだけ。つまみがあるので指でも回せますが、ドライバーのほうが確実に固定できます
ディスプレイには23.8型IPS液晶パネル(1920×1080ドット、250cd/m²、最大74.97Hz、4ms(GtoG)、視野角左右各89°/上下各89°、ノングレア)を採用
本体背面。スタンド根元にはケーブルをまとめるための穴が設けられています
左側面には3.5mmステレオミニジャック×1、USB 3.0 Type-A×2を用意
背面にはHDMI入力×1、DisplayPort入力×1、USB Type-C(Alt Mode、USB PD65W)、DisplayPort出力×1、有線LAN(1000BASE-T)×1を配置
ノートPCをUSB Type-Cケーブルで接続すれば、映像出力、電源供給とともに、ディスプレイに接続しているキーボードやマウスを利用できます
高さは上下に150mm調整可能
左右首振りは各45度に回転できます
上向きには23度、下向きには5度、角度を変えられます
画面縦回転は左右各90度に対応。縦置き設置も可能です

sRGBカバー率は93.8%、OSDメニューの設定項目は充実

「ProLite XUB2492HSN-5」は色域について公表されていません。そこでカラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で計測したところ、sRGBカバー率は93.8%、sRGB比は101.6%、AdobeRGBカバー率は72.7%、AdobeRGB比は75.4%、DCI-P3カバー率は74.9%、DCI-P3比は74.9%という値が出ました。

広色域を謳うディスプレイと比べるとやや狭めですが、液晶パネルの発色自体には癖はなく、色温度や、赤、緑、青のパラメーターから細かく調整可能。ビジネスアプリなどの一般的な用途であれば実用十分な画質を備えています。

デフォルトの発色には癖はありません。色温度は9300K、7500K、6500Kから選択できるほか、赤、緑、青のパラメーターを個別に変更可能です
sRGBカバー率は93.8%、sRGB比は101.6%
AdobeRGBカバー率は72.7%、AdobeRGB比は75.4%
DCI-P3カバー率は74.9%、DCI-P3比は74.9%

OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)メニューは、「ピクチャー調整」、「カラー設定」、「OSD」、「言語」、「リセット」、「その他の設定」、「入力選択」、「オーディオ設定」のタブが用意され、個別に設定可能。操作部はクリック感のある物理ボタンなので、確実に操作できます。難しい用語は使われておらず、設定をリセットしても言語だけは変更されません。初心者の方にも使いやすいディスプレイに仕上がっていますね。

本体下面には「入力選択ボタン(INPUT)」、「EXITボタン(EXIT)」、「ダウン/ECOボタン」、「アップ/音量ボタン」、「メニュー/選択ボタン(ENTER)」、電源スイッチ、電源インジケーターを用意
左上から「ピクチャー調整」、「カラー設定」、「OSD」、「言語」
左上から「リセット」、「その他の設定」、「入力選択」、「オーディオ設定」
「メニュー/選択ボタン(ENTER)」を押すとトップメニューが、「入力選択ボタン(INPUT)」を押すと入力選択メニューが表示されます

出張先のメインディスプレイとしても活用してみてはいかが?

本製品最大の売りはやはりインターフェイスが充実していること。USB Type-Cケーブル1本で映像出力、電源供給、有線ネットワークの利用、USB周辺機器との接続が可能で、また最大4台を数珠つなぎにしたマルチディスプレイ環境を構築できます。

ただ筆者個人としては、スタンドなしで3.7kgと持ち運び可能な重量であり、電源を内蔵しているので別途ACアダプターを携帯する必要がない点に、「モバイルディスプレイ」としても利用できると手応えを感じました。折りたたみ可能なVESA対応スタンドなどと組み合わせれば、しっかりと画面を保護したとしてもスーツケースの中に収められます。

そして、「ProLite XUB2492HSN-5」は28,930円と、モバイルディスプレイに比べるとお手頃価格。もちろん本製品はコンセプトどおりに利用することが本道ですが、出張先のメインディスプレイとしても活用を検討してみてはいかがでしょうか?

筆者の機内持ち込み用のスーツケースには「ProLite XUB2492HSN-5」は入りませんでした。しかし、手持ちのバッグ「Rapidfire Gunbag 75 MONOLITH Gen.2」(41ミリタリー販売価格:16,800円、外寸76×31×19cm)にはギリギリ収まりました。国内出張であれば、このバッグで行けそうです