VMware環境をスムーズにAzureへ移行サポート
「Azure VMware Solution」を紹介
今回のAzure 業務改善ファイルでは、マイクロソフトが提供するクラウド「Microsoft Azure」で利用できるサービスの一つである「Azure VMware Solution」をご紹介します。既存プライベートクラウドとの高い互換性を持つAzure VMware Solutionをクラウドでも利用すれば、Azureネイティブサービスとの統合が可能となります。
日本マイクロソフト
パートナー事業本部
コーポレートソリューション営業統括本部
チャャネルセールス営業本部
チャネルセールスマネージャー
大北崇人 氏
柔軟に環境をサポートするAzure VMware Solution
企業がビジネスの機敏性を向上させ、コストを削減し、イノベーションを加速するためのITの近代化戦略を追求する中で、ハイブリッドクラウドプラットフォームは顧客のデジタル変革を実現する重要な要素となっています。「Azure VMware Solution」は、VM環境をAzureに素早く移行または拡張できるサービスです。
Azure VMware Solutionの移行メリットは六つ。全て移行するか、クラウド対応ワークロードをIaaSに移行する「条件に基づく移行」、ハードウェアの更新、廃止されたインフラストラクチャの支出を回避する「効率性」、ITの生産性を向上させる「一貫性」、より多くの時間をITチームのプロジェクトに費やせる「付加価値」、ビジネス継続性、ダウンタイムの削減、中断の削減を実現できる「信頼性」、生産性の高いクラウド プラットフォームなどへのアクセスにより、より迅速に移行できる「革新」があります。
大きな特長としては、マイクロソフトが提供するソフトウェアとの高い親和性やライセンス特典が適用可能です。Microsoft Azureが提供するファーストパーティーサービスなので、マイクロソフトがサポートや契約における単一窓口として機能します。サポート窓口は、Microsoft AzureやVMware SDDC環境特有の事象を含む、あらゆるレイヤーのインシデントに対応し、ヴイエムウェアのサポートが必要な場合は、マイクロソフトがヴイエムウェアのサポートと連携し、両社のエンジニアが共同で問題解決に向けて対応します。
また、EOSを迎えたWindows ServerやSQL Serverに対する拡張セキュリティ更新プログラム (ESU)の無償提供を行います。ESUは製品の延長サポート終了日の後、最長3年間セキュリティ更新プログラムを利用可能な場合に配布し、テクニカルサポートは、Azureサポートプランもしくはオンプレミスなどは有償サポートプランで提供します。
ソフトウェアアシュアランスを有するお客さまは、Azureの専用クラウドサービスへのデプロイを行う際に、Azureハイブリッド特典による固有の特典を受けられるAzureファミリー共通のメリットであるAzure ハイブリッド特典（AHUB）によるコスト削減が実現できます。またMicrosoft 365クライアントライセンスの持ち込みや、段階的クラウドネイティブ化をサポートするため、一度購入したAVS予約インスタンスを、IaaS VM用RIへ交換可能な予約インスタンスも利用できます。短期効果として、クラウド化における課題を緩和し、無理のない移行と活用を実現しています。中長期効果としては、クラウドによるDX推進／モダナイゼーションの選択肢となります（図１参照）。
また、使い慣れたヴイエムウェアのツールや技術をクラウドでも既存プライベートクラウドとの高い互換性を実現します。VMware vSphere クライアントやNSX-T マネージャーなどのヴイエムウェアに関連する技術を提供し、管理者が一貫した運用を実現可能とし、VMware vSphere、VMware HCXおよびNSX-T マネージャーはプライベートクラウドの展開プロセス中に自動的に展開され、Azureに登録された資格情報でプライベートクラウドに接続できます。
併せて、Azure ネイティブサービスとの統合についても、ワークロード保護 (BCDR)、ワークロードのモダナイゼーション、セキュリティや運用の強化、プライベートクラウドのキャパシティ強化が実現可能となります（図2参照）。
Azure VMware Solution移行支援オファリングのメリット
Azure Migrate and Modernizeによるエキスパートのサポートとガイドが活用できます。クラウドへの移行に必要なメリット、インセンティブ、ガイダンスを全て備えており、各ステップにはセキュリティガイダンスが組み込まれています。マイクロソフトのエキスパートと専門パートナーが、実績のあるクラウド導入手法、ツール、リソース、ベスト プラクティスを用いて、最初から最後までコストを最適化するサポートをします。
今回は、Azure VMware Solutionを活用するメリットを紹介しました。Azure VMware Solutionに関するより詳細な情報については、下記のQRコード先のWebサイトに掲載されているので、併せてご確認ください。
text：日本マイクロソフト 大北崇人 氏
