ビジネス課題を解決するプランを提案
AIユースケース&AIシナリオ
今回のAzure 業務改善ファイルでは、マイクロソフトが推奨しているAzure上のAIユースケース&AIシナリオについて説明します。AIユースケース&AIシナリオとは、ビジネスユースケースを解決するために、お客さまがAzureの主要なAI、データ、およびアプリサービスを組み合わせてAI対応アプリケーションを本番環境に実装するものです。どのようなサービスがあるのか、見ていきましょう。
日本マイクロソフト
パートナー事業本部
コーポレートソリューション統括本部
パートナーソリューション本部
パートナーソリューションマネージャー
大北崇人 氏
AIユースケース&AIシナリオの活用メリット
Azure上でのAIユースケース&AIシナリオをマイクロソフトが推奨している理由——それは、Azure上で実現することにより非常に多くのメリットをパートナーさまと共にお客さまが享受できるためです。
パートナーさまにビジネス上の大きなインパクトとしての明確なビジネスの優先事項があれば、AIユースケースを採用することで、測定可能な三つのメリットを生み出せます。一つ目は、Azure上にプラットフォームをまとめることによって全体のコストを削減したり、運用や管理面の効率性を向上したりすることが可能な点です。コストが削減され、収益性も向上できるでしょう。二つ目は、継続的なイノベーションを実現可能なことです。Azure上でAIアプリケーションを構築することで、お客さまはアプリ、データ、インフラサービスとAIを自然に統合し、相互連携による恩恵を受けられることに加え、AI分野におけるマイクロソフトの継続的な投資からも利益を得られます。
三つ目は、お客さまがAIを活用したソリューションを迅速に導入することで、ビジネスプロセスにおける効率化や新しいビジネスチャンスの創出を促進することです。つまり、Azure上でプラットフォームを統一することによりコストが低減し、一貫性のある運用で機能向上を実現します。AI変革を実現するための最適なプラットフォームとして、Azureを提案できるのです。
お客さまのビジネス課題を解決するために、AI Platformだけの利用ではなく、APP PlatformやData PlatformもAzure上で利用することで、ソリューションを最大限運用可能となります(図1参照)。
また、AIアプリケーションやインフラの運用に関するシナリオも推奨しています。例えば、AIユースケースを見つけ、それに対するアプリケーションを構築する「Build and Modernize AI Apps」、複数のAIアプリをサポートし、AIの大規模な導入を可能にするAIプラットフォームを構築する「Innovate with the Azure AI Platform」の二つのソリューションプレイを組み合わせることでソリューション運用の最大化を実現できます(図2参照)。
AI活用を促進する生成AI事業化支援プログラム
より多くの企業や団体が、より大きな成果を上げ、AIトランスフォーメーションを実現する支援を行うためのプログラムも展開しています。それが、パートナーさまとマイクロソフトが連携した「生成AI事業化支援プログラム」です。本プログラムは、生成AIの利用拡大や活性化を目指し、生成AIをより多くのお客さまに安心・安全に活用してもらうため、日本マイクロソフトがパートナーさま向けに提供しているプログラムです。
本プログラムには、すでに160社を超えるパートナーさまが参加しており、「Microsoft AI」など生成AIに関する技術情報の提供や、ベストプラクティスの共有を通じた、生成AI事業化のためのオファリングの構築支援、マーケティング・コンテンツ、パートナー向けファンドに関する情報、当社のインダストリーチームおよびお客さまとのネットワーキング機会の提供など、案件創出のためのマーケティングイベントも実施しています。
そして、参加しているパートナーさまには、マイクロソフトの生成AIを活用した自社ソリューションの構築やお客さまの事例の発表、パートナーさま間での相互の情報共有などに協力してもらっています。併せて、年間イベントを通して、業界注力領域特化のオフラインイベントや個別パートナーさまごとのお客さま向けWebセミナー、生成AIに関わるアップデートと事例共有に加え、パートナーさまとお客さまの交流の場も設けています。
生成AI事業化支援プログラムは第2期を迎えており、新たなパートナーさまの申し込みを開始しています。興味のある方は、ぜひお申し込みください。
今回は、AIユースケース& AIシナリオについて紹介しました。本稿の内容を踏まえ、当社AIの提案を実施する際にはAzure AI、データ、アプリサービスのコアセットを組み合わせてお客さまに提案することを推奨します。そして、生成AIの最新情報や新たなネットワーキングからより生成AIの利用拡大と活性化に向けて、事業化支援プログラムへの参加も併せてご検討ください。
text:日本マイクロソフト 大北崇人 氏