NECのDX事業を推進する三つの軸
DX事業戦略
NECは、8月30日に同社のDX事業の取り組みに関する説明会を実施した。同社では、三つの軸を基にDX事業を推進している。
一つ目はビジネスモデルだ。同社はグループ会社のアビームコンサルティングと連携を深め、2025年度にはコンサルタントを1,000人に拡大するといった、コンサルタント体制の強化を推進している。同社のテクノロジーのロードマップを見据えた上でコンサルティングが可能な強みをさらに生かしていく。
二つ目はテクノロジーだ。同社の技術的な強みの一つに生成AIがある。独自開発の軽量な大規模言語モデル(LLM)をオンプレミス環境で利用できる「NEC Generative AI Appliance Server」や、生成AI利用に必要な機能を業界別のテンプレートとして整備した「NEC Generative AI Framework」などを提供する。専門チームによる生成AIを活用したビジネスのサポートによって、顧客のビジネスの変革を支援する。
同社の技術的な強みにはIT/OTもある。同社 マネージング・エグゼクティブ・チーフアーキテクト 山本 宏氏は、同社のIT/OTの特長を次のように語る。「IT領域/OT領域の連携と、AIによってモデル化・最適化されたデジタルツインが特長です。デジタルツインを活用し、社会課題を解決していきます」
三つ目は組織・人材だ。確立したDX人材の教育体系によって、2025年度のDX人材の人数は、目標である1万名を達成すると同社 執
行役 Corporate EVP 兼 CDO 吉崎敏文氏は強調した。
最後に吉崎氏は「ビジネスモデル、テクノロジー、組織・人材の三つの軸を推進することで、社会とお客さまのDXを支援していきます」と展望を語った。
デジタル領域を網羅する新組織
同社は、DXを加速する製品・サービスを一元的に企画、開発、提供する全社横断組織の「デジタルプラットフォームビジネスユニット」を創設した。同社 取締役 代表執行役社長 兼 CEO 森田隆之氏は「デジタルプラットフォームビジネスユニットを通じて、人材、ナレッジ、テクノロジー、開発などを含めた共通基盤『NEC Digital Platform』を中核としたさらなるDXソリューションをお客さまに提供していきます」と意気込みを語った。