キャリアオーナーシップ

就職したら定年まで1つの企業に勤める人がほとんどという時代には、キャリアは企業が作ってくれるものだった。現代は、社員が独立したり、他社に転職することが当たり前になり、自分のキャリアは自分で作るという意識が非常に大切で、従業員自身がこの意識を持ち、自身のキャリア形成に努めていくことがキャリアオーナーシップだ。自分のキャリアについて、「何をしたいのか、どうなりたいのか、どうあるべきなのか」を真剣に考え、必要な教養や技能、コネクションなどを自ら形成していくことが重要だ。

会社側も、そのような意識を持った人材を育てることが、(たとえ、社員が独立してしまったとしても)結局は会社のためにもなり、魅力ある企業として離職率の低下にもつながる。さらに、多くの企業がキャリアオーナーシップを支援する取り組みを行うことで、社会全体として人材の底上げにもつながるだろう。しばしば指摘される日本のホワイトカラーの生産性の低さ問題を解決する可能性にもつながる。
(豊岡昭彦)

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