インタープレナー(越境人材)

英語では「interpreneur」。「社会起点で越境しながら働く人=越境人材」を意味する。組織や所属の枠を越えてオープンかつフラットに対話し、共創(コ・クリエーション)しながら価値創造ができる個人のことを指す。インタープレナーは社会の変化や課題に敏感に反応し、実現すべき未来に向けて、行動するパッションやビジョンを持つとされている。1995年に経営学者の寺本義也氏の論文において発表された概念。組織を越えて活動するインタープレナーたちが集まり、価値創造のための対話をする場を「インタープレナーコミュニティ」という。

似た言葉に、所属する企業の中で新しい事業を作り出す人材(企業内起業家)を指す「イントラプレナー(intrapreneur)」がある。イントラプレナーは組織を内部から変革し、インタープレナーはさまざまな組織をつないで社会全体を変革する。

コロナ禍以降、社会、経済、ビジネスの将来が予測困難と言われ、企業では不確実で変化の激しい時代を切り拓くリーダーが求められている。そこで、インタープレナー育成の手法として注目されているのが、経済産業省が推奨している「越境学習」である。越境学習とは、ビジネスパーソンが所属する組織の枠を越えて学ぶこと。異なる価値観やスピード感などの「越境体験」が得られる。さらに、インタープレナーシップを体得するワークショップなども開催されている。
(青木逸美)

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