ファーストパーティデータ

「ファーストパーティデータ(1st party data)」とは、第三者を経由せず、自社で直接収集した顧客情報のこと。例えば、顧客の氏名、メールアドレス、電話番号、購買履歴など。また、ファーストパーティには「当事者」という意味があり、製品を提供するメーカーを指すこともある。

ファーストパーティデータの収集方法は「オフライン」と「オンライン」に分けられる。オフラインは、セミナーやイベントでアンケートに答えてもらったり、ショップカードやアプリの登録で氏名や購入履歴などを把握したりというアナログな手法を用いる。オンラインは、自社サイトの会員登録や問い合わせから顧客の情報を集める。企業のソーシャルメディアアカウントを活用することもある。

ファーストパーティデータは収集方法が明確で、改ざんの心配もなく、信頼性や精度が高い。データ利用のコストを抑えられ、顧客の属性やニーズを把握することで有効なマーケティング戦略を立てられる。

個人情報保護法の改正を背景とした「Cookie規制」により、サードパーティーCookieの廃止が進められている。ファーストパーティデータは顧客の同意を得て収集されるため、プライバシー侵害のリスクが低く、コンプライアンスを遵守できる。法改正や規制に柔軟な対応ができることから、今後も重要性が高まるとみられている。
(青木逸美)

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