DXP

DXPは、「Digital Experience Platform(デジタル・エクスペリエンス・プラットフォーム)」の略語で、多様化したチャネル(顧客接点)を統合し、一元管理するためのプラットフォーム。良質な顧客体験を提供するツールとして用いられている。デジタル・エクスペリエンス(DX)はデジタルによる顧客体験のことで、類似する概念にカスタマー・エクスペリエンス(CX)がある。

DXPには主に以下の機能がある。

データ収集と統合:顧客との接点となるWebサイト、アプリ、メール、SNSなどから、顧客の行動履歴、属性情報、デバイス情報などを収集する。収集したデータは一元的に統合される。

データ分析:統合したデータを分析し、顧客の属性や興味関心、購買行動などを把握し、マーケティングの施策改善に活用する。

コンテンツ管理:様々なチャネルで配信するコンテンツを一元管理することで、顧客に最適なコンテンツの提供を可能にする。

DXの最適化:顧客データを統合、連携し、顧客の属性や興味関心に合わせて、コンテンツやサービスをパーソナライズする。DXを改善し、顧客満足度を向上させる。

セキュリティ:セキュリティ機能により、顧客のデータを不正アクセスや改ざんから保護する。

DXPの導入によって、顧客接点から収集して一元化したデータを活用し、顧客にパーソナライズされた商品やキャンペーンを効果的に提供することが可能となる。また、セキュリティ面の脅威もリアルタイムで軽減でき、安全な管理運用が実現できる。デジタル社会の発展により、顧客接点のオムニチャネル化は重要な課題となっている。顧客の行動や価値観が複雑化するなか、DXPの導入は将来を見据えた戦略として有効と言えるだろう。

(青木逸美)

ICTサプライヤーのためのビジネスチャンス発見マガジン
  • Find us on
  • X(Twitter)
  • iDATEN(韋駄天)
  • iKAZUCHI(雷)
  • 教育ICT総合サイト