経済産業省で2017年の通常国会よりテレワークの導入を目指す。働き方改革がいよいよ動き出す
自宅で子供の宿題をみながら作業できる環境を
文/編集部
世耕弘成経済産業大臣が11月8日の閣議後記者会見で経済産業省のテレワークについて具体的に言及
世耕弘成経済産業大臣が11月8日の閣議後記者会見で、経済産業省の働き方改革について語った。
国会答弁作りは、内容が多岐にわたるため、質問数によっては待機する職員の人数が数百人になることもある。数百人が議員の質疑通告まで待機し、その後深夜に答弁を制作して翌日は早朝から勉強会で確認、という手順のために、深夜から早朝の業務と職員の負担も大きい。これらの作業が自宅でできるようになれば、待機時間を有意義に活用することができ、待機のための残業時間も大幅に減らすことができると述べた。
国会質疑対応のために待機する職員の残業時間を大幅に削減するために情報通信技術(ICT)を活用したテレワークの活用を目指す一方で、激務を自宅にそのまま持ち帰るのでは担当する職員の負担は減らず、答弁作りのプロセス自体の見直しが必要だという考えも示した。
世耕経済産業大臣の11月8日閣議後記者会見の概要
【働き方改革】
Q:経産省の働き方改革なんですけれども、テレワークの導入などを打ち出されているようですけれども、そこのあたりについて、ちょっとお考えを教えていただけますか。
A:国会答弁づくりは、私は前々から、官房副長官時代から最もテレワークに適した業務ではないかなと思っておりまして、今事務方には何とかテレワークで、いわゆる待機という形でずっと待っているんじゃなくて、家へ帰って、そして必要があれば作業に参加するという、そういう形がとれないかという検討をしてもらっています。
まずは隗より始めよということで、私自身も答弁が完成すると秘書官からメールが来て、自宅でセキュアな環境にある専用の、この役所用のタブレット端末からアクセスをして、答弁ができると経産省のサーバーにアップしてもらって、そして私自身がそれを夜ないしは場合によっては朝早起きして予習をしてから、大体予習をしてから来て、そして経産省でのいわゆる大臣の答弁勉強会というのは、もう分わかっている答弁については、もういいと。これは十分理解しているからいい。逆に、この問何番と問何番についてはもうちょっと深く教えてほしいという形で、選択と集中を予習の結果やれるようになっていますので、今大幅に大臣勉強会というのを短縮して、その分職員もあまり余り、答弁づくりは今のところ夜遅く役所に残ってやっているのに、大臣勉強会で翌日あまり余りめちゃくちゃ朝早くから来なくてもいいというところまで今何とか来ましたが、次のステップとしては、やはり自宅からみんな参加できるように、子供の宿題を見ながらとか、そういう形で作業ができるような環境を整えるようにしたいと。
ただ一方で、答弁のつくり方自体を根っこから見直さないとだめなんです。そのこともちょっとよく。だから、答弁をつくるプロセス自体を見直して、結局物すごく残業をやっているのをそのまま自宅へ持って帰ったら同じことですから、そこもしっかり見直して効率的な答弁づくりがやれるようにということを今指示して検討してもらっているところであります。
Q:通常国会から見直される。
A:通常国会からやりたいと思っています。
なお、世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の内容は経済産業省の記者会見概要(http://www.meti.go.jp/speeches/kaiken/2016/20161108001.html )を参照のこと。