今月のテーマは……
Geminiアプリ が2.0 Flashへ進化
「 Deep Research 」で情報収集が劇的に変わる!

2025年2月、「 Gemini アプリ 」が大幅にアップデートされ、「 Gemini 1.5 Pro 」から「 Gemini 2.0 Flash 」へモデルが進化しました。さらに、Google Workspace ユーザー待望の「 Deep Research 」機能が追加され、情報収集と分析能力が飛躍的に向上しました。今回のアップデートにより、Geminiアプリ は私たちの情報収集、分析、そして業務の在り方をどのように変えていくのでしょうか? 今号では、Geminiアプリ の進化と Deep Research 機能に焦点を当て、そのメリットを解説します。

庄司大助(Dandy)
所属:グーグル・クラウド・ジャパン
パートナーエンジニアリング本部
役職:パートナーエンジニア
経歴:大学卒業後、日系の中堅企業のIT部門で、ITインフラ担当者として入社後、自動車系IT企業にて、ネットワークエンジニアを経験。その後、マイクロソフトにて、10年以上にわたり、オンプレミスからクラウドまで幅広くプリセールス活動に従事。現職に至る。

Gemini 2.0 Flash を採用

 2025年2月のアップデートによって「 Geminiアプリ 」はさらに便利で使いやすく進化しました。最新モデルである「 Gemini 2.0 Flash 」は、「 Gemini 1.5 Pro 」と比べて高速な処理能力を持ち、応答時間を大幅に短縮しています。ユーザーは従来以上に情報を迅速に取得し、タスクを完了させられます。

 また、テキスト、画像、音声、動画など、複数の種類のデータを同時に処理するマルチモーダル機能を強化しており、よりクリエイティブなコンテンツの生成や多様な情報源からのデータを統合するタスクを効率的に実行できます。そして、集めた情報の回答精度に関しても、Gemini 1.5 Pro と比較して正確性が向上しました。

▲Gemini Advanced で選択可能なモデルに Gemini 2.0 Flash が追加された。

情報収集と分析の革命

「 Deep Research 」機能は、Geminiアプリ の最大の進化と言えるでしょう。この機能によって、ユーザーは複雑なトピックに関する深い洞察を効率的に得られるようになります。Deep Research で実現できることは以下の通りです。

・包括的な情報収集:インターネット上の膨大な情報源から関連情報を収集し、多角的な視点を提供します。ユーザーは偏りのない客観的な情報を得られます。

・高度な分析能力:収集した情報を高度な AI 技術で分析し、重要なポイントを抽出します。ユーザーは複雑な情報であっても短時間で理解し、すぐに活用できます。

・リサーチ計画の自動生成:質問を入力すると、Deep Research は自動的にリサーチ計画を作成します。この計画には、関連する情報源、調査すべきキーワードおよび分析の焦点が含まれます。

・情報の整理と要約:収集した情報の整理を行い、要約して提示します。これにより、ユーザーは大量の情報を効率的に処理し、重要なポイントを容易に把握できます。

 従来から Geminiアプリ で実現できていた「インターネット上の情報を集めて、ユーザーからの問いに答えてくれる」という点は Deep Research も同じです。それでは、どこに違いがあるのでしょうか?

 Geminiアプリ の応答機能は幅広く、一般的な質問に対して、インターネット上の情報を基に、簡潔かつ迅速に回答します。そのため日常的な疑問やすぐに答えが欲しい場合に適しています。

 一方、Deep Research は、複雑な質問や深い調査が必要なトピックに対して、インターネット上の膨大な情報源を横断的に調査し、詳細なレポートを作成してくれます。専門的な調査や詳細な分析が必要な場合に適していると言えるでしょう。「詳しく情報収集したい」というリクエストを Gemini に投げると、リクエストに対して Gemini が複数のステップにわたるリサーチプランを自動的に作成し、提案を行ってくれます。ユーザーはこのプランを修正したり、そのまま承認したりすることが可能です。そして、実際に情報分析プランを実行すると、Geminiアプリ よりも時間をかけて、さまざまな情報源からのデータを統合し、多角的な視点で結果をまとめてくれます。ユーザーは自分では見つけられないような優れた情報も得られるでしょう。レポート内の情報は引用元としてリンクされているため、クリックすれば詳細情報の確認も可能です。

ユーザー専属の専門家として業務を支援

 Deep Research の使い方は簡単です。使用例として今回は「 Gemini がGoogle Workspace の基本契約に含まれたことによるコラボレーションツール市場へのインパクト」について質問してみました。

①上記画像のように Google Workspace with Gemini が、実質無償化されたことによる市場へのインパクトを調査したいという旨をプロンプトに入力します。

②入力した内容に基づいて Gemini がリサーチのプランを提案してくれます。

③提案内容に間違いがなければ「リサーチを開始」ボタンをクリックします。クリックすると、数分で詳しい現状分析とレポートをまとめてくれます。

 誌面スペースの都合上、詳細は割愛しますが私のリクエストに対して、「 Gemini 統合に対する市場の反応」「競合他社への影響」「コラボレーションツール市場シェアへの影響」「働き方とコラボレーションの未来」「専門家の意見」「今後の展望」「結論」といったさまざまな内容を章立てしてレポートにまとめてくれました。

 生成AIといえば、文書や画像を作るといった比較的シンプルな業務をサポートしてくれるアシスタントのイメージが強いかもしれません。しかし、今後は Gemini が市場調査や学術研究をはじめとしたあらゆる専門機関を卓越したデータ分析の専門家となって、あなたの業務をサポートしてくれます。ぜひ、ご活用ください。


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