Microsoft Officeで業務効率アップ!【第7回】
RPAの前にExcelマクロを使おう(2)
RPAよりも手軽で便利なマクロの紹介の2回目だ。そもそもマクロは、ちょっとした作業の効率化に向いている。簡単なマクロなら、ちょっとした作業が素早く効率化できるのがいいところだ。今回は、作成したマクロをテンプレートとして使う方法、また、素早く実行する方法を紹介しよう。
文/戸田 覚
テンプレートを利用する
実は、知識があってVBAを使いこなせば、Excelでも相当なことができるのだが、そこまでの時間をかけるのは難しい。また、普通のビジネスパースンにとっては、学習時間と効率化できる時間のバランスが悪くナンセンスなのだ。しかし、マクロはとても手軽だ。
さて、前回は、マクロの作成までを紹介した。このマクロを登録したファイルは、そのまま保存して使い回してもいいのだが、いちいち特定のフォルダーから開くのが面倒だ。
そこでおすすめなのが、テンプレートとしての保存だ。この機能を使うと、Excelを起動して個人用のテンプレートから指定のファイルを開けるようになる。その上で内容を編集して名前を変更して保存すればいいわけだ。
ひな形として使いたいファイルを作った場合には、この方法をぜひ覚えておき活用したい。
マクロを素早く実行する
マクロの実行はメニューを開いて行えばいいのだが、それ自体が面倒に感じられるものだ。そこでおすすめの方法が、ショートカットキーの利用。マクロ作成時点では、キーへの登録をしていないので、今回改めて登録しておこう。
「表示」メニューから、前回と同様の手順でマクロを開く。表示されたマクロを選択して「オプション」をクリックしてダイアログが開いたら、ショートカットキーを登録すればいい。Ctrlキーとの組み合わせになるのだが、このファイルを開いている場合のみに有効なので、わかりやすいキーを選べばOKだ。
ボタンに登録する
マクロをボタン等に登録して、さらに簡単に実行することも可能だ。まず、Excelのワークシートにボタンを作成する。挿入メニューから好きな図やアイコンを貼り付ければいい。これは普段の作図で行う作業と同じだ。
続いて、貼り付けた図を右クリックして、「マクロを登録」を選んで、作成しておいたマクロを選択すればいい。これで登録は完了する。あとは、データを入力したらボタンを押すだけでマクロが実行される仕組みだ。なお、書類に目立つボタンが印刷されて困るなら、もっと地味な図形を選べばいいだろう。
ショートカットキーやボタンへの登録が終わったら、前回同様の手順で個人用のテンプレートとして保存しておくことをお忘れなく。
※記事中の操作やメニューなどはバージョンや環境によって異なることがあります
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。