Microsoft Officeで業務効率アップ!【第8回】
PowerPointの新機能「ズーム」を使いこなせ(1)
Microsoft Officeは、ひんぱんにアップデートされて新機能が追加されるように進化している。こまめに情報をウォッチしていないと、便利な機能を見落としてしまいがちなのが困ったところだ。今回は、PowerPointに追加された機能「ズーム」を紹介しよう。
文/戸田 覚
ズームは目次的な機能だ
「ズーム」についてはまだ知らない方も少なくないだろうが、この機能は、プレゼンをゴリゴリ利用している方には、とても重宝するはずだ。
ズームを利用すると、複数のスライドを1枚にまとめてリストを作ることができる。実は、以前から同じようなものを作ることは可能で、スライドのスクリーンショットを撮って貼り付けている人もちらほら見かけた。僕もよく使っていたのだが、「今日はこんな内容を説明します」と、最初に全貌を紹介するときには大変に重宝する。
このような使い方をさらに高度かつ簡単にしたのが、ズーム機能だ。早速簡単な使い方から紹介しよう。
ズームをうまく使うには、スライドが完成してから作業することだ。作成中にズームを作って再編集していくと順番などがぐちゃぐちゃになってしまうから気をつけてほしい。スライドが完成したら、「挿入」-「リンク」-「ズーム」をクリックする。
ズームには3つの種類があるのだが、まずは「サマリーズーム」を使うのがわかりやすい。サマリーなので、いわゆる目次と考えてもいいだろう。
ピックアップするスライドを選ぶ
機能を実行すると「サマリーズームの挿入」というウィンドウが開く。この中には、全スライドが一覧されているので、サマリーに使いたいものを選択する。あまり数が多くても見づらいので、最大でも8~9点程度がおすすめだ。逆に、スライドをめくらずに、サマリーからプレゼンしていくなら、12点程度でもいいだろう。
必要なスライドをチェックするだけで、サマリーが新しいスライドとしてできあがり挿入されるので、画面左のスライド一覧から使いたい位置にドラッグで動かせばいい。タイトルが入っていないはずなので、この時に同時にタイトルを編集しておくのもおすすめだ。
ズームの使い方
ズームは、簡単に言ってしまうと「スライドのリストが並んだスライド」なのだが、ここからそれぞれのスライドを説明できるのがポイントだ。プレゼンテーションを開始して、ズームのページにさしかかったら、必要なスライドをクリックすれば、ジャンプして表示する。そのままクリックすると、ジャンプ先の次のスライドに移行してしまうので、元の一覧に戻りたいときには、画面の左下に表示されるコントロールボタンで、△をクリックすればOKだ。
この操作さえ手の内に入れておけば、ズームは活用できたも同然だ。次回は他の2種類のズームと活用方法について紹介する。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。