Microsoft Officeで業務効率アップ!【第9回】
PowerPointの新機能「ズーム」を使いこなせ(2)
PowerPointの新機能「ズーム」を使いこなす連載の2回目だ。今回は、3つあるズームの種類のうち、前回紹介した「サマリーズーム」以外の残り2つ、「セクションズーム」と「スライドズーム」を紹介しつつ、使いこなしのポイントを取り上げていく。
文/戸田 覚
セクションを作る
そもそも、ズームはスライドショーで一歩差を付けたい人向けの機能だ。スライドをめくる順番を自由にカスタマイズして、途中からジャンプできるようになる。プレゼンの最中にスライドを延々とめくって必要な箇所を表示しているシーンを見かけるが、ダンドリが悪くて残念だ。ズームを使えば、必要なスライドが素早く表示できるようになるはずだ。
PowerPointのスライドには、Wordの資料と同じようにセクションを作ることができる。スライド全体の内容をいくつかに分けているケースはとても多いだろう。全体で3つの要素を説明し、最後に結論を付け加えるなら、その構成の切り替えでセクションを作成すればいい。見出しのスライドを作るなら、そこがちょうどセクションになるわけだ。
まずはセクションを作る方法を知っておこう。
セクションズームを設定する
「セクションズーム」の設定は前回紹介した「サマリーズーム」とほぼ同様だ。最大の違いは、表示されるスライドの一覧がセクションのみになることだ。つまり作業の効率がよくなる。
さらに、作成したズームは新しいスライドに貼り付けられるのではなく、今表示しているスライドに貼り付けることになる。今回は最後のスライドにセクションを貼り付けて、「振り返り」に使おうと思っている。
プレゼン終了後に「ご清聴ありがとうございました。本日は○○、○○、○○について説明しました」と、振り返る際に、セクションスライドのトップが表示されるわけだ。ここで時間があるなら、質問があるか問いかければいい。それぞれのセクションで質問が出たなら、クリックするだけでジャンプできるという寸法だ。
スライドズームを使う
「スライドズーム」も便利な機能で、スライドの中に別のスライドにジャンプできる見出しを入れると思えばいいだろう。
説明が進んだ際に「先ほど説明した○○のスライドです」と、振り返ってジャンプして内容を見せて、また、元に戻ることが可能だ。スライド全体の構成をより立体的に捉えて、より詳しく内容を説明したいときに重宝する。使い方はセクションズームとほぼ同じで、セクションに関係なくスライドの縮小版を貼り付けられる。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。