Microsoft Officeで業務効率アップ!【第13回】
Macの美しいスライドをPowerPointで使う
プレゼンのスライド作成で、人と違ったデザインにこだわりたいこともある。個人的にはシンプルを突き詰めたスライドに関心があるのだが、派手さを求められる機会も少なくないだろう。だが、PowerPointの標準テンプレートで作ったスライドは、どこか既視感がある。しかし、Macのプレゼンアプリ「Keynote」を使えば、人と被らないデザインが可能だ。
文/戸田 覚
KeynoteはiPhoneでも使える
太っ腹なことに、Keynoteは、Macには無料でインストールされている。さらに、iPhoneやiPadにもモバイル版と呼べるアプリが無料でインストールされているのだ。しかも、その機能はMac版とさほど変わらないからすごい。
つまり、Macを持っていなくても、iPhoneさえあればKeynoteが使えてしまうわけだ。とはいえ、あの小さな画面でスライドを作成するのはちょっと大変だ。
ところが、テンプレートはスライド作成には関係ない。iPhone版のKeynoteを起動してみると、美しいテンプレートがたくさん見つかるはずだ。これをPowerPointに持ってきてそのまま使い回してしまおうというのが今回のテーマだ。
添付テンプレートを保存する方法
Keynoteのテンプレートを、そのままPowerPointのテンプレートとして利用することはできないが、スライドとして完成させてしまえば、ファイルを変換して移行することができる。
作業は簡単だ。まず、iPhoneのKeynoteで、気に入ったテンプレートを見つけたらタップして開く。続いて、画面左下のボタンをタップして新しいスライドを追加する。この際に、PowerPointで使いたくなりそうなデザインを選んでいくつも作成しておくのだ。ある程度追加したら作業は完了だ。ただし、1つのデザインは1枚でいい。PowerPointでは、スライドを複製すれば何枚でも使えるからだ。
OneDriveなどで共有する
ファイルが完成したら、右上のメニューをタップし、「書き出し」を選ぶ。ファイル形式が表示されるので、「PowerPoint」を選べばOKだ。
続いて、共有先を選ぶのだが、手っ取り早いのはOneDriveなどのクラウドストレージを選択して、共有してしまう方法だ。もちろん、メールに添付して自分に送ってもよいが、ファイルサイズが大きいと時間がかかる。
PowerPointで編集する
Windowsパソコンで、共有したファイルを開けば、スライドのベースとしてそのまま使える。あらかじめ作成しておいたスライドを使い回して作成していけばOKだ。
テンプレートではないので、新しいスライドを追加してもデザインがイマイチ揃わなかったりするが、それなりの仕上がりで追加も可能だ。
なお、写真の差し替えは右クリックして図の変更を利用すると手間がかからない。
こうやって作成したスライドは、PowerPointのテンプレートとはひと味違う仕上がりになるわけだ。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。