Microsoft 365で業務効率アップ!【第58回】
Microsoftの計算アプリは√や関数の手書きも認識
今回は、スマホ向けのアプリ「Microsoft Math Solver」を紹介する。価格は無料で、iPhoneとAndroidスマートフォンの両方で利用可能だ。計算ができるアプリなのだが、「数学的問題」に向いているとされている。要するに勉強に向くアプリだ。ところが、仕事にも案外役立つので、使い方を説明していこう。
文/戸田 覚
手書きで計算できる
アプリをインストールして起動したら、スマホ本体を横にして計算式を書いてみよう。とりあえず、「1+4=」など、簡単な式でいいので、指でも書けるはずだ。すると、手書きの数字や演算記号を認識して、データ化して答えを出してくれる。
何とも素晴らしい機能ではないか。できれば、スタイラスがあった方が書きやすい。とはいえ、画数の多い漢字や細かな文字を書くわけではないので、スマホやタブレットの専用ペンでなくても十分。100円均一ショップのスタイラスでも満足できるはずだ。
入力しづらい計算もできる
手書きの数値を認識してくれるとはいえ、「1+4=5」程度の計算なら、そもそも書くまでもなく暗算できる。
その威力が発揮されるのが、ルートや関数などの計算だ。ルートなどの記号は普通の電卓や電卓アプリでは入力できない。関数電卓アプリを使えばいいのだが、それでも慣れないと使うのは大変だ。
Microsoft Math Solverなら、入力の方法すらわからない計算式を手書きすればOK。そのまま認識して結果を提示してくれる。
さらに、式から解答を導き出す手順も解説してくれるのだ。子供の学習の手伝いにも役立つだろう。
紙の式を認識して計算
もうひとつの目玉機能が、紙の計算式を撮影すると認識してデータ化し、答えを出してくれる機能だ。もちろん、電卓アプリや電卓に打ち込んで計算してもいいのだが、桁数が多くなると認識させた方が早い。しかも、タイプミスが起こらないので確実だ。
ただし、式として記載されていないと計算できないので、仕事では出番はさほど多くないだろう。例えば、金額を次々と読み取って集計するようなことはできない。それでも、こんなアプリがあることを知っておくと、ドキュメント作成時の時短などに、何かと役に立つはずだ。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。