Microsoft 365で業務効率アップ!【番外編】
パソコンを5台 Windows 11にアップグレードしてみた
Windows 11へのアップグレードを迷っている人もまだ多いだろう。新しいOSへの期待はあっても、長年使い慣れたWindows 10環境からの変化には慎重になる。マシンスペック次第では快適に使えないのではないかという不安も頭をよぎるに違いない。そこで、論より証拠。手持ちのさまざまなパソコン5台をWindows 11にアップグレードした体験と使用感を紹介する。
文/戸田 覚
互換性チェックプログラムで問題がなければ
Windows 11がリリースされたので、早速手元のパソコンを順次アップグレードしている。アプリやOSのレビューやテストも僕の仕事のうちなので、パソコンは10台以上あるのだが、多くをWindows 11に入れ替えた。今回はその感想を中心にお届けしていこう。
Windows 11は、順次OSのアップデートプログラムを利用してアップグレードできるわけだが、僕は気が早いので手動でダウンロードし、インストールしていった。
ダウンロードしてインストールする際にも、互換性チェックプログラムの実行を求められるので、あらかじめ実行しておくといいだろう。互換性が問題ないと言われたら、基本的にはトラブルフリーでアップグレードできるはずだ。
最近のパソコン
今年手に入れたVAIO Zは、何の問題もなくインストールできた。もちろん、互換性で引っかかることもなく、インストールを終えて普通に使えている。素晴らしいのは、指紋認証や顔認証などの生体認証もそのまま使えること。いちいち認証をやり直す必要すらない。また、インストールされているアプリやドライバーなども何一つ変更することなく普通に使えている。
ちょっと古いパソコン
1~2年くらい前のモデルもWindows 11にアップグレードした。ThinkPad T14sは、Ryzen 7 PRO 4750Uを搭載したモデルだ。性能は上々なのだが、このパソコンはテストに普段から使っているため、大量のアプリをインストールし、またアンインストールも繰り返している。周辺機器のテストにも使うので、ドライバーも大量にインストールした。
結果、起動時間がかなり長くなってしまい、そろそろ1度初期化しようかと考えていた。どうせならと、その状態でWindows 11にアップグレードしたところ、見事に不調が解決し、起動が速くなったのには驚かされた。
ThinkPad X1 Yogaは、Core i5-8265Uを搭載するちょっと古いモデルで、手書きをするために使うことが多い。こちらも問題なくアップグレードできた。手書きの反応低下がちょっと心配だったが、なんの問題もなく使えている。Windows 10と体感上では同程度のレスポンスで書けている。
メインマシンもアップグレードした
タワー型のBTOモデルのメインマシンも、他の機種で問題がないことを見極めてからアップグレードした。こちらもなんの問題もなく利用でき、外付けで利用している指紋センサーなども快適に使えている。
速度低下なども一切気にならず、あっけないほど簡単に乗り換えられた。28インチの4Kモニターを2枚接続して利用しているが、大画面でもWindows 11は快適そのものだ。
超低性能の激安PCもアップグレードできた
僕が所有している最近のパソコンの中で、最も非力なのが10インチのタブレットだ。OSはWindows 10 Homeからのアップグレードだが、このモデルが最も心配だった。なにしろ、CPUはCeleron N4500という低スペックで、メモリーは6GBだ。
互換性チェックは問題なくクリアできた。性能は低いのだが最近のモデルなので、TPM2.0に対応していたからだ。早速アップグレードしてみたところ、レスポンスはほとんど変わっていない。元々やや重い動作感だったが、その印象のままでWindows 11が使えている。スナップ機能など狭い画面を広く使うツールが便利で、使用感はWindows 10よりもいい感じだ。
まとめ
今回取り上げた以外も5台ほどのパソコンをアップグレードしたが、基本的にはトラブルはなかった。1台だけ、新しいモデルなのに互換性チェックプログラムでNGが表示されたが、BIOSをアップデートしたら問題なくインストール可能だった。
Windows 10のサポート期間が長いので、慌てて乗り換える必要はないが、Windows 11にアップグレードして困る可能性はかなり低いと思うので、興味のある方はチャレンジしてみるといいだろう。互換性チェックプログラムでOKが出ても、古い周辺機器などが使えない可能性はあるので、そこは要確認だ。
また、第6世代のCore iを搭載しているパソコンを現役で使っているが、こちらは、互換性がNGなので、当面はWindows 10で使い続けようと思っている。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。