Windows、Mac、Chromebook対応のインタラクティブホワイトボード

らくらくボードは65型(可視領域64.5型)のインタラクティブホワイトボード(電子黒板)です。実売価格は32万8000円前後。Android OSが搭載されており単体でも電子ホワイトボードとして利用できますが、Windows、Mac、Chromebook搭載PCと接続することでタッチ&ペン操作が利用可能となります。

ディスプレイは64.5型4K Super MVAパネル(3840×2160ドット、最大輝度350cd/㎡、コントラスト比5000:1、視野角上下左右176度、リフレッシュレート60Hz、応答速度8ms、非光沢)を採用。タッチパネルの方式は静電容量方式で、20点マルチタッチに対応しますが、macOSではシングルタッチのみとなります。

インターフェイスは、HDMI×3、DisplayPort×1、アナログRGB×1、USB B端子×2、USB 2.0端子×3、有線LAN(100BASE-TX)×1、RS232×1、3.5mm音声入力×1、3.5mm音声出力×1、SPDIF端子(同軸デジタル)×1を用意。ワイヤレス通信機能はIEEE802.11b/g/n(2.4GHz)をサポートします。

本体サイズは約149×92.5×9.7cm、重量は約38kg。ディスプレイスタンドは付属しておらず、「DA-DSM4」、「DA-DS2」、「MI-4870」などのディスプレイスタンドを別途用意する必要があります。

ディスプレイは64.5型4K Super MVAパネル。Android OSが搭載されており単体でも電子ホワイトボードとして利用可能です
本体前面右には、ホーム、入力切り替え、メニュー、ボリューム、電源ボタンを用意
本体前面左には、USB B端子×1、HDMI×1、USB 2.0×1を装備
本体背面右には、アナログRGB×1、3.5mm音声入力×1、USB B端子×1、HDMI×2、DisplayPort×1を配置
本体背面下には、USB 2.0端子×2、RS232×1、有線LAN(100BASE-TX)×1、SPDIF端子(同軸デジタル)×1、3.5mm音声出力×1を用意
本体重量の38kgに耐えるディスプレイスタンドが別途必要です

映画「マイノリティ・リポート」気分でPC操作ができちゃう

さて、今回Windows PCと接続して、らくらくボードを実際に使ってみた感想ですが、操作感という点ではまったく不満はありません。タッチ操作の感度はよく、付属するタッチペンの筆記感も良好。64.5型という大画面も相まって、ちょっと古いですが「マイノリティ・リポート」のトム・クルーズのような気分でウィンドウ操作や、画像の拡大・縮小、画面への書き込みなどが可能です。

PCと接続する際には、映像ケーブルとUSBケーブルで接続します
ピンチイン・ピンチアウト操作は自由自在
適度な摩擦感がありタッチペンの書き味は良好です

一方気になったのは視差が大きいところ。らくらくボードは本来文教向けの製品であり、厚さ4mm、表面硬度6H(鉛筆硬度)の強化ガラスが使われています。そのためペン先をディスプレイに置いたときに、一般的なタブレットPCよりペン先と実際の描画との差が少々大きくなってしまうんですね。またタッチペンということで、筆圧検知、傾き検知などには対応していません。そのため精密なイラストを描くのには残念ながら向いていません。ただ、筆者がよく行うような写真のレタッチ用途であれば十分実用レベルです。

耐久性を重視して厚さ4mmの強化ガラスを採用しているのでペン先と描画とのズレが生じてしまいます

またタッチペンに関しては、書き味自体はよかったのですが、ペン先が結構斜めに減っていたので、ペン先やタッチペン本体の単品購入ができるのか気になりました。タッチペンは2本付属していますが、特に学校など大勢で使われる場合には、ペンを紛失してしまうこともあるのでしょう。

そのあたりは、現状単品での販売は行なっていないものの、サポートへ連絡すれば、紛失、消耗した場合に購入可能とのこと。簡単に注文というわけにはいきませんが、入手できるようなので安心しました。

ペン先もタッチペンも単体で販売していませんが、サポートへ連絡すれば入手できます。

40インチ前後のタッチ、ペン対応ディスプレイも発売してほしい!

らくらくホワイトボードは本来の学校の現場であれば非常に使い勝手のいいインタラクティブホワイトボードだと感じました。また、会議室の多機能ホワイトボードとしても活躍してくれることでしょう。

ただ、筆者が自宅で使うには、64.5型というのはさすがに大きすぎました。Surface StudioシリーズにはPC部分が古くなったときに、まるごと買い換えなければならないというデメリットがあります。Surface Studioシリーズと同様の調整機構を備えた40インチ前後のディスプレイを、アイ・オー・データ機器さんが発売してくれることに期待したいところです。