ハイブリッドワーク時代のビジネスPCに求められる要件に、Intel vPro®プラットフォームで応えた二つのPC

モバイルPCを常に携帯してオフィスの外でも仕事をするハイブリッドワークが定着している。その際に課題となるのが働く場所が変わることによる生産性の低下と、インターネットや無線LANの利用によるセキュリティへの脅威だ。ここで紹介する二つのモバイルPCはIntel vPro® プラットフォームに準拠することで、企業の顧客からの要望と期待に応えている。

仕事を止めないツールの要件は、高い性能と強固なセキュリティ

パナソニック コネクトのモバイルノートPC「Let's note」シリーズは出荷台数の9割以上が法人での利用となっており、ビジネスPCの要件を満たす製品として多くの企業に支持されている。Let's noteがビジネスパーソンに選ばれる魅力とは何か、そこにビジネスPCのあるべき姿が示されている。

Let's note FV5(CF-FV5)
パナソニック コネクト

独自のボンネット構造で堅牢性と軽さを両立

(左)パナソニック コネクト
モバイルソリューションズ事業部
事業企画総括部 レッツノート企画部
シニアエキスパート
佐藤敬太郎

(右)パナソニック コネクト
モバイルソリューションズ事業部
共通技術総括部 プロジェクトマネジメント部
レッツノート総括担当
白神和弘

 Let's noteは1996年の発売以来、ビジネス用途に特化して進化を続けている。Let's noteと言えば堅牢性の高さが知られている。Let's noteの筐体にはボンネット構造が採用されており、これがLet's noteのデザイン上の特長にもなっている。

 実際に100kgfの加圧振動や76cmからの底面面落下(動作時)、30cmからの26方向落下(非動作時)などの厳しいテストを実施して、その堅牢性を証明している。

 Let's noteの商品企画に携わる佐藤氏は「働き方が変化を続けており、Let's noteもその変化に応えるために進化を続けています」とアピールする。

 ハイブリッドワークが定着した昨今では、どこでも快適に使える高い性能と、どこでも安全に使える強固なセキュリティも求められる。これらを満たしているのがLet's noteの最新モデルとなる「Let's note FV5(CF-FV5)」だ。

仕事を止めないために、高性能と安全性を提供する

 Let's note FV5はインテルとの共同開発によって生まれた、ハイブリッドワーク時代に求められる要件を満たしたビジネスモバイルPCだ。例えばPCに負荷のかかるビデオ会議もインテル プロセッサーの最新のCPUであるインテル® Core™ Ultra プロセッサーがリアルタイムの映像や音声を高速に処理してくれるとともに、無線LANの最新規格であるWi-Fi 6Eによる高速かつ安定した通信と、14インチの大きな画面でストレスなくコミュニケーションできる高性能を実現している。

 同時にACアダプター不要で長時間使用できる省電力設計と、14インチのモニターを搭載しながら13インチクラスのスリムかつ軽量な筐体を実現している。さらにLet's noteの開発に携わる白神氏は「Let's noteは仕事を止めないツールとして長年にわたって高い評価をいただいています。仕事を止めないためには高い性能に加えて高い安全性が求められます。中でもLet's note FV5はIntel vPro®プラットフォームに準拠することで、強固なセキュリティ機能を搭載しています」と説明する。

 OSの起動後はウイルス対策ソフトが防御してくれるが、OSが起動するまでの間は無防備となる。そこでIntel vPro® プラットフォームではインテル®ハードウェア・シールドによってOSより下層のフェームウェア、ハードウェアの領域のセキュリティを保護する。また遠隔で社員のPCのセキュリティパッチを適用するなど、管理者の業務負担を軽減する機能も用意されている。

 佐藤氏は「Let's noteにIntel vPro® プラットフォームによるセキュリティの強化と運用管理の柔軟性を組み合わせることで、理想のビジネスモバイルPCを実現しました。Let's noteではIntel vPro® プラットフォームに準拠したモデルを選択するお客さまの割合が多く、Intel vPro® プラットフォーム=Let's noteであると自負しています」とアピールする。

ビジネスPCに求められる要件は、ダウンタイムを最小にすること

世界で初めてラップトップPCやノートPCを開発・販売したDynabookが今年35周年を迎えた。「動き続けるビジネスに、動き続けるPC」を提供するという同社の姿勢は、いつの時代もビジネスパーソンが求める要件であろう。そのコンセプトを具現化した最新の製品が「dynabook X83 CHANGER」だ。

dynabook X83 CHANGER
Dynabook

ダウンタイムの削減に向けた工夫、ユーザー自身でバッテリー交換が可能

Dynabook
国内マーケティング本部
国内商品開発部
部長
原田健史

 35年間にわたりビジネスモバイルPCを提供し続けているDynabookでは、ビジネスPCの要件として「ダウンタイムを最小にする」ことを重視している。それを具現化したのが「dynabook X83 CHANGER」(以下、dynabook X83)だ。dynabook X83は13.3インチで、最軽量モデルでは約778gの軽さを実現している。

 ビジネスモバイルPCにはバッテリーによる長時間駆動が求められる一方で、電力消費を伴う高いパフォーマンスを両立することも求められる。そこでDynabookが長年にわたって蓄積してきたモバイルPCに関する冷却や放熱、シミュレーションによる筐体設計などのノウハウを生かし、冷却ファンの動作を制御するなどして無駄な電力消費を抑えてCPUの性能を安定的に持続させる「エンパワーテクノロジー」を開発し、dynabook X83をはじめとする同社のビジネスモバイルPCに搭載している。

 さらにdynabook X83には「動き続けるPC」をよりハイレベルで実現するために、二つのテクノロジーを採用している。dynabook X83は「CHANGER」という名称の通り、ユーザー自身でバッテリーを交換できる「セルフ交換バッテリー」機構が採用されている。原田氏によるとモバイルPCの不満を調査したところ、バッテリーの駆動時間やバッテリー交換が必要な場合に修理に出す手間など、バッテリーへの不満が多かったという。

 そこでバッテリーの残量不足やバッテリー交換時の「PCを使えない時間」を「ビジネスにおけるダウンタイム」と捉え、セルフ交換バッテリー機構を実装した。ユーザーは家庭にある一般的なドライバーを使ってネジを緩めるだけでカバーを開けられ、簡単かつ安全にバッテリーを取り外すことが可能だ。

 そしてユーザー自身でバッテリーを交換することでバッテリーによる駆動時間を延長でき、バッテリーに問題が生じた場合も本体を修理に出すことなく、バッテリーを交換してPCを使い続けられる。まさにダウンタイムを削減して、動き続けるPCを実現する仕組みだと言えよう。

ビジネスに安心をもたらすために、セキュリティへの脅威を最小化

dynabook X83 CHANGERにはユーザー自身でバッテリーを交換できる「セルフ交換バッテリー」機構が採用されている。

 Dynabookで商品開発に携わる原田氏は「PCにおいてダウンタイムを引き起こすもう一つの要因に、セキュリティへの脅威があります。オフィスの外ではネットワークセキュリティの脅威にさらされやすくなるため、dynabook X83はIntel vPro® プラットフォームに準拠してセキュリティ対策を強化しています」と説明する。

 一般的にPCは電源を入れるとBIOSが起動し、その後にOSが起動する。その際、OSが起動するまでの間は脅威に対して無防備になってしまう。dynabook X83ではIntel vPro® プラットフォームのインテル® ハードウェア・シールドを利用することで、BIOSの起動からOSの起動までの間もファームウェアおよびメモリーなどのハードウェアのデータを防御できるようになり、PCのダウンタイムを引き起こすセキュリティへの脅威を最小化している。

 35年の長きにわたり日本のビジネスパーソンに寄り添ってPCを作り続けているDynabookの技術とノウハウにIntel vPro® プラットフォームを組み合わせることで、ダウンタイムを最小に抑えて動き続けるPCが実現されている。