デジタル社会の未来が長崎に集結

ダイワボウ情報システム(DIS)が総力を挙げて開催するICT総合イベント「DISわぁるど」。2024年度のDISわぁるどは、12月11日および12日の2日間にわたって長崎市にある「出島メッセ長崎」で実施された。会場には国内外の有力ITベンダーが一同に集結し、最新のテクノロジーやソリューションを披露した。多くの来場者でにぎわいを見せた本イベントの様子をダイジェストでお届けする。


偉大なる功績で世界ゴルフ殿堂入り

プロゴルファー
岡本綾子

 日本ツアー44勝、海外ツアー18勝の通算62勝を誇り、日本の女子プロゴルフ界を活性化させた立役者の一人がプロゴルファーの岡本綾子氏である。岡本氏がこれまで培ってきた数々の経験には、ゴルフに限らず我々のビジネスや日常生活において役立てられる教訓が詰まっている。「ゴルフと人生のレッスン」と題して行われた岡本氏の特別講演は、ゴルフに関する話やメンタル面でのアドバイスをはじめ、直伝のゴルフレッスンなどを含む盛りだくさんの内容で多くの聴講者を魅了した。

 岡本氏は、ソフトボールの選手からプロゴルファーへと転身を果たした異色の経歴の持ち主だ。ダイワボウホールディングスの実業団ソフトボールチームのエースとして活躍し、1971年に開催された「国民体育大会」(現:国民スポーツ大会)で優勝を飾った。この祝勝旅行先となったハワイでゴルフ場を見学したことが、ゴルフとの出会いだったという。その後、1974年に実施された日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに合格し、晴れてプロゴルファーとなった。そして、プロデビュー1年目となる1975年に開催された「美津濃ゴルフトーナメント」での初優勝を皮切りに、数々の試合で優勝を果たし、1981年には年間8勝を挙げて賞金女王に輝いた。

 快進撃を続ける岡本氏は、1982年から世界のトップゴルファーが集う「米国女子ゴルフツアー(LPGAツアー)」に本格参入し、同年の「Arizona Copper Classic」において優勝を成し遂げた。1987年に開催されたLPGAツアーの「Kyocera Inamori Golf Classic」「Chrysler-Plymouth Classic」「Lady Keystone Open」「Nestle World Championship」において4勝を記録し、米国人選手以外で初となる賞金女王に輝くと同時に年間最優秀選手賞を獲得するなど、大きな功績を残している。2005年には、ゴルフで顕著な活躍をした選手やゴルフの発展に大きく寄与した人物に対して功績を称えるために設立された「世界ゴルフ殿堂」の「国際投票部門」において殿堂入りを果たした。

常に変化を求めて挑戦

 プロゴルファーとして数々の輝かしい功績を残してきた岡本氏。講演では、聴講者から事前に質問を募集し、岡本氏が答えていく時間が設けられた。

「生かして良い癖と悪い癖の線引きが分からない」という質問に、岡本氏はゴルフのスイングを例に挙げた。独特なスイングをする選手に対して、それを修正しなくても良い癖として見るのか、それとも悪い癖として直すべきなのか。「良いスイングとは、テンポ良く振って目標までボールを確実に打てる動きです。悪い癖のように思われる動きでも、テンポ良く振れるようになれば、それは癖から個性へと変化していきます。もちろん、良いスイングを身に付けていくためには、練習して数をこなすことも大切です」と岡本氏は話す。

「メンタルコントロールが難しい」という聴講者からの悩みに対して、岡本氏はこう語る。「It’s not my day(今日はついてない)という表現があります。試合結果が悪い時などに落ち込むのではなく『今日は私の日じゃなかっただけ』とポジティブに気持ちを切り替えることでメンタルを安定させられます。加えて、常に変化を求めて挑戦していくことが重要です」

ゴルフ上達の鍵は60秒スイング

岡本氏がスイングのフォームを直々に伝授。

 滑らかで美しいスイングの持ち主として称される岡本氏。講演の最後には、そんな岡本氏による直伝のゴルフレッスンが行われた。

「ドライバーショットが左右に散ってしまう」という悩みに対して、みんなそうだと前置きをした上で、「意図的に曲げて打つ」ことを提案する。いつでも真っ直ぐ打てる保証はなく、真っ直ぐ打つことを狙ってミスしたときのショックは大きい。曲がるボールに悩むのではなく、曲げる楽しさを身に付ければ、ゴルフの幅も広がるのだ。また、岡本氏はゴルフが上達するための練習方法として「60秒スイング」を勧める。「60秒かけてゆっくりスイングしてみてください。スローモーションで行うことで、自分の体がどのように動いているのか分かり、徐々に正しいスイングができるようになります」(岡本氏)

 岡本氏の講演で得た教訓は、ゴルフだけではなく、ビジネスや日常生活における大事な場面で生かしていけるだろう。

180社を超えるITベンダーが集結
新たな製品と出会うきっかけの場

「AIを活用し、DXを実現する、デジタル社会の未来を開幕せよ」をテーマに、国内外から180社を超えるITベンダーが集結した。会場では「ITインフラ基盤」「ネットワーク」「アプリケーション・AI」「モバイル・エッジデバイス」「行政・地域・教育DX」などのカテゴリーごとに最新のテクノロジーやソリューションが展示されていた。パネルディスカッション、セミナーのほか、実際に製品を体感できる企画や展示を通じて、多くの来場者が新たな製品と出会う貴重な機会となった。ここからは各社のブースインタビューをお届けする。

Booth Seminar

intel

 インテルのブースでは、AI PCとSTEAM教育にフォーカスした展示を行っています。AI PCというとAI処理に特化したNPUに注目が集まっていますが、GPU、CPUの性能もAI処理を行う上では重要なポイントです。当社の最新の「インテル Core Ultraプロセッサー」は、高いパフォーマンスをNPU、GPU、CPUのトータルで提供することで、AI処理のみならずセキュリティ性や省電力性を実現しています。ブースではインテル Core Ultraプロセッサー(シリーズ1)およびインテル Core Ultraプロセッサー(シリーズ2)を搭載したAI PCの実機を展示し、来場者に体験してもらっています。また総合的なリモート管理機能やAIを活用した脅威検出などが行える「Intel vPro プラットフォーム」も紹介しており、最新ビジネスPCにアップグレードするメリットを訴求しています。

インテル
パートナー事業本部
コマーシャルチャネル営業統括部
営業統括部長
植野利隆

About the seminar
 STEAM教育に関連したブースセミナーも実施した。福岡県の飯塚市立飯塚鎮西小学校 校長 合田賢治氏が登壇し、インテルをはじめとした民間企業と協働でスタートしたSTEAM教育の実証事業の取り組みや、同校に整備したSTEAM Labである「ii-Lab(いいラボ)」について講演した。ii-Labは高性能PCや3Dプリンター、動画撮影が可能な機材や編集が可能なアプリケーションなどが整備されているほか、可動式の机や椅子の配備によりアクティブラーニングが行いやすい環境だ。インテルブースではこのようなSTEAM Lab環境を構築するための3Dプリンターや高性能PCも展示され、これからの教育に必要な環境を来場者に紹介していた。

Microsoft

 マイクロソフトのブースでは、お客さまの関心が高まっている生成AI機能の「Microsoft Copilot」やCopilot+ PCの展示※を行っています。実際に製品に触れたり、担当者から説明を受けたりできる貴重な機会として、多くの来場者さまにお越しいただきました。

 ほかにもオンプレミス環境からクラウドへの移行を検討しているお客さまに向けて「Microsoft Azure」の提案を実施しています。今後も当社では、多くのお客さまにMicrosoft製品への理解を深めていただくため、DISさまと共にさまざまな取り組みを行っていきます。

日本マイクロソフト
デバイスパートナーセールス事業本部
マーケティング戦略本部
Commercial Windows戦略部長
仲西和彦

About the seminar
 マイクロソフトの調査(2024年11月)によると、国内法人PC市場において約1,900万台の端末が、Windows 10 ProからWindows 11 Proへの切り替えが完了していない状況にあるという。マイクロソフトのブースセミナーでは、「いまからでも遅くないWindows 11提案」と題して、販売パートナーが顧客に対してWindows 11をどのようにアピールしていくべきかを解説した。

 Windows 11の特長として、ビジネスデータを強力に保護し、Windows 10と比較してさらにセキュリティインシデントを減らせることや、Windows 10アプリと99.7%の互換性を持っており、使い慣れたアプリを継続して利用できることなどを挙げた。また「Copilotの活用」によって組織の生産性の向上や業務効率の促進といった効果も得られるという。Windows 11への移行を提案する際は、こうしたメリットを積極的に伝えていくことが重要だと紹介した。

IT infrastructure Booth

Amazon Web Services

 アマゾン ウェブ サービス(AWS)のブースでは、「Amazon Web Services」を紹介しています。Amazon Web Servicesは、セキュリティ性能とパフォーマンスを高いレベルで両立し、従量課金制のサービスのため余分なコストがかかりません。ストレージやAI、データ分析など多岐にわたるサービスが利用可能で、これらのサービスから必要な機能を組み合わせて導入できる柔軟性も備えています。

 また、学習済みの生成AIをユーザーがそのまま利用できるサービス「Amazon Q Business」を、チャットボットとして活用した際のユースケースと共に紹介しています。(アマゾン ウェブ サービス ジャパン パプリックセクター パートナーアライアンス本部 市川友彦 氏)

Dell Technologies

 デル・テクノロジーズのブースでは、幅約132×奥行き約403(ベゼル除く)×高さ約332mm(脚を含む)とコンパクトサイズのタワー型サーバー「PowerEdge T160」や、Copilot+ PC「Latitude 7455」といった幅広いラインアップを展示しています。その中でもクラウドベースのデータ保護ソリューション「APEX Backup Services」を中心に、バックアップ分野の展示に注力しています。

 APEX Backup Servicesは、エンドポイント端末、SaaS、物理・仮想サーバーのデータをセキュアなクラウド環境に直接バックアップ可能なソリューションです。近年セキュリティインシデントが増加傾向にあることもあり、医療分野のお客さまから相談を受けることが多かったですね。(デル・テクノロジーズ パートナー事業本部 宮里大樹 氏)

AMD

 AMDのブースでは、NPU「AMD Ryzen AI」を展示しています。AMD Ryzen AIは、人の脳を模したニューラルネットワーク型のアーキテクチャで構成された「AMD XDNAアーキテクチャ」が採用されているため、推論処理を高速かつ低消費電力で行えます。さらに今回は「AMD Ryzen AI 7 PRO プロセッサー」をはじめとした当社の最新CPUを搭載したノートPCも展示しています。AMD Ryzen AI 7 PRO プロセッサーは、最大50TOPSのAI処理性能を発揮することが可能です。お客さまからインテルさまのCPUとの互換性についてよく質問されますが、もちろん互換性は問題ありません。共通のx86命令セットを採用していますので、安心して当社のCPUをお選びいただけます。(日本AMD パートナー営業本部 市川裕康 氏)

Hewlett Packard Enterprise

 日本ヒューレット・パッカードのブースでは二つの製品をお薦めしています。一つ目が「HPE Smart Choice」です。HPE Smart Choiceは、中堅・中小企業のお客さまに人気の構成をパッケージ化したモデルです。構成作業やキッティング作業が不要なため、販売パートナーさまの販売工数を大幅に削減できます。

 二つ目が「HPE Alletra Storage MP」です。HPE Alletra Storage MPの“MP”はマルチプロトコルを意味しており、ブロックストレージやファイルストレージ、オブジェクトストレージとしても利用可能なストレージ製品です。今後はストレージ製品のポートフォリオをHPE Alletra Storage MPに集約し、運用担当者の負担を削減します。(日本ヒューレット・パッカード パートナー・アライアンス営業統括本部 明石大樹 氏)

HP

 日本HPのブースでは、第2期GIGAスクールに向けたPCとして11.6インチ2in1PC「HP Fortis Flip G1m 11 Chromebook」を展示しています。本体重量が約1.2kgと軽量なモデルとなっており、移動の多い学習シーンに最適です。

 AIの処理に最適なPCとして、14インチノートPC「HP EliteBook 1040 G11」やデスクトップワークステーション「HP Z6 G5 A」も展示しています。HP EliteBook 1040 G11は、au回線を利用した4G LTE/5Gデータ通信が可能な「HP eSIM Connect」に対応しています。HP Z6 G5 Aは「AMD Ryzen Threadripper PRO 7000WX シリーズ プロセッサー」を採用しており、データサイエンティストの方にも最適なワークステーションです。(日本HP パートナー営業統括 浦山高明 氏)

Fujitsu Group

 富士通グループのブースでは多様化する働き方に合わせ、さまざまな特長を持つノートPCをラインアップしています。約769gと片手で持てる重さの13.3インチノートPC「LIFEBOOK U9313/M」や、本体重量が約879gと持ち運びに負担がかからない14インチノートPC「LIFEBOOK U9414/R」は、外出や出張など持ち運びが多い方に最適です。これらのノートPCは軽量ながらも、有線LAN、無線LAN、HDMI、USB Type-A、USB Type-Cなどの多様なインターフェースを搭載しています。

 またAIを活用したい方向けのAI PCとして、13.3インチ2in1PC「LIFEBOOK U9314X/S」をラインアップしています。AI PCを用いることで、AIの処理やAI対応アプリケーションを高速に実行可能です。(富士通パーソナルズ ソリューション営業本部 田中宣孝 氏)

Network Booth

Cisco Systems

 シスコシステムズのブースではクラウド管理型ネットワーク「Meraki」、クラウド電話サービス「Cisco Webex Calling」、さらにはDISさまと連携して提供を行っている「Cisco Merakiマネージドサービス」を紹介しています。Cisco Merakiマネージドサービスは、Meraki導入後の監視・運用・保守対応をDISさまが一括して代行するオリジナルのサービスです。最近の動向としては、管理面をサポートするMerakiやCisco Webex Callingを要望するお客さまが増え、これらのサービスの反響が大きくなっています。いずれのサービスも運用が楽になるという点と、運用をマネージドすることでビジネスチャンスが生まれてくるという点でメリットがあります。(シスコシステムズ パートナー事業 谷田 茂 氏)

Application AI Network Booth

Adobe

 アドビのブースでは、新たなライセンスモデル「VIP-Marketplace」やPDFソフトウェア「Adobe Acrobat」をはじめとした製品を紹介しています。九州地方の文教や官公庁の多くのお客さまに当社の製品を使っていただいています。今後も販売店さまと力を合わせて、製品をお客さまに提案していきます。DISさまならではのオファーもありますのでご相談ください。また、デザイン作成が簡単にできるオンラインツール「Adobe Express」は生成AIを利用したデザインテンプレート生成などの機能を搭載し、子供たちが使いやすいクリエイティブツールであると自負しています。Adobe Expressの提案も販売店さまと進めていければと思っています。(アドビ デジタルメディア事業統括本部 石澤 眸 氏)

Cybozu

 サイボウズのブースではクラウドサービスの「kintone」を紹介しています。kintoneはプログラミングの知識がなくてもノーコードでアプリを作れます。これにより自社の業務課題をお客さま自身で解決できる点が特長です。生成AIによってさらにお客さまの理想に寄り添えるという考えの下、現在生成AIに関する機能を鋭意開発中です。

 kintoneはお客さま自身でアプリを作れるメリットがある一方、業務が忙しいとアプリ作成に時間を割けない課題があります。こうした中でも自社の課題を解決できるよう、パートナーさまがkintoneを使ってエンドユーザーさまをサポートするビジネスモデルもあります。(サイボウズ 営業本部 リージョナル第3営業部 末竹拓人 氏)

Google

 Googleのブースでは「Google Workspace」「Google for Education」「ChromeOS」の三つのテーマで展示を行っています。現在GIGAスクール構想に興味を持つパートナーさまが多くいらっしゃいます。当社のブースでも多様なPCメーカーさまが提供するChromebookを一挙に展示しております。またGoogle Workspaceに関しても、GIGAスクール環境に非常に高い割合で導入されています。

 ほかにも当社の生成AIサービス「Gemini」を入口としてGoogle WorkspaceやChromeOSに興味を持つパートナーさまも非常に多くいらっしゃいます。(グーグル・クラウド・ジャパン パートナー事業開発マネージャー 鈴木雅貴 氏)

Mobile/Edge Device Booth

Dynabook

 DynabookのブースではNEXT GIGAをテーマに、WindowsモデルとChromeOSモデルのノートPCを展示しています。どちらのOSモデルも、子供向けのスタイリッシュでかわいいデザインのものをそろえています。もちろんデザインだけでなく、使いやすさも優れています。さらに法人向けPCとして、ユーザー自身でバッテリー交換ができる機構を持った「dynabook X74」もラインアップしています。

 こうしたNEXT GIGAから法人向けまでさまざまな場面で活躍する製品群をぜひパートナーの皆さまに見ていただきたく、今回の展示に臨んでいます。九州地方は当社も非常に力を入れているエリアです。これからもPCを通して九州に貢献していきます。(Dynabook 執行役員 国内PC事業本部 武田篤幸 氏)

VAIO

 VAIOのブースでは、新たにリリースした14インチノートPC「VAIO Pro PK-R」を展示しています。最軽量構成時の本体重量は約948gで、当社として初めて14インチで1kgを切る製品になっています。天面および底面には新設計の「熱可塑性カーボンファイバープレート」を採用し、落下などの事故にも強い作りを実現しています。ほかにも、14インチワイドのモバイルモニター「VAIO Vision+ 14P」を展示しています。本体重量が約325gの非常に軽量なモニターです。付属のカバースタンドは液晶の保護だけでなく、モニターをノートPCの横や上に設置する際にも役立ちます。当社は国産のメーカーとして、ものづくりに非常にこだわりを持っています。

 ぜひ実物を手に取っていただきたいです。(VAIO 法人営業本部 田中健太郎 氏)

Government Regional Education DX Booth

Panasonic Connect

 パナソニック コネクトのブースでは行政・自治体さま向けの省力化ソリューションを中心に展示しています。ネットワークカメラで指定エリアの人流を分析できる「AIカメラソリューション」は、多くの市役所や小売店舗に設置していただいています。高性能モバイルPC「Let's note ダイワボウ情報システム株式会社専用モデル」も紹介しています。このモデルはLet's note標準添付の4年間のメーカー保証に加え、4年間の物損や盗難などを保証します。また55インチの「透明有機ELディスプレイ」は商業施設や市役所での案内に活用できます。(パナソニック コネクト 現場ソリューションカンパニー 長野鷹比古 氏)

NEC

 NECのブースでは、行政地域教育DXをテーマにした展示を行っています。見どころは、NEC独自の生成AI「cotomi」を活用し、オンプレミスで手軽に生成AIが始められる基盤です。エッジの端末とクラウドサービスを組み合わせることで初期費用を抑えて導入できる「顔認証ソリューション」も展示しています。また、マイナンバーカードや運転免許証をかざすだけで申請書の記入欄に自動でデータが入力されるソリューションも提供しています。

 今後も九州のパートナー企業さまと共にソリューションで社会価値を高めるようなコンセプトを実現したいと考えています。多くのお客さまと出会い、新たなビジネスにつなげていきます。(NEC パートナーセールス統括部 宮島 悠 氏)

Local Area Partner Booth

NTT business Solutions

 NTTビジネスソリューションズは西日本エリアを中心にビジネスを展開しています。ブースでは、広域自治体に向けて2024年10月にリリースした「データ連携基盤サービス」を紹介しています。

 本サービスは、スマートシティの実現に向けて地域の枠を超えたサービス連携などを実現することを目的としています。機能としては、「相互運用」「データ流通」「拡張容易」の三つの仕組みを有します。これらを活用し、異なるシステムやプラットフォームとの間でのさまざまなデータの効率的な収集・管理を実現します。本サービスは、デジタル庁の「デジタル地方創生サービスカタログ(2024年冬版)」にも掲載されました。(NTTビジネスソリューションズ バリューデザイン部 梅澤 崇 氏)

OEC

 オーイーシーのブースでは、災害時のドローン活用や、ドローンを使ったICT教育の内容を展示しています。当社が本社を置く大分県では「大分県ドローン協議会」などドローンの活用に積極的に取り組んでいます。そうした取り組みに貢献するため、AIやVR技術などの最新技術を活用したDXのソリューションを展開してきました。

 また、県では大分を着陸港にするという「宇宙港」を目指しています。当社でもVRを使って子供たちに宇宙について理解を促すという事業を展開し、県を挙げて宇宙ビジネスを支援しています。具体的には衛星データの活用を進めており、宇宙ビジネスを展開していきます。(オーイーシー 九州ビジネスプロデュース部 池田三四郎 氏)

INSPIRATION PLUS

 INSPIRATION PLUSのブースでは災害情報活用プラットフォーム「PREIN」を紹介しています。当社は、AIやドローンなど先端技術を駆使して地域の課題を解決する大分大学初のベンチャー企業です。2018年から大分県と大分大学と共同で研究を進め、製品化したものが、PREINとなります。災害に関する情報を集約し、リスク分析を行う防災・減災のために活用できる自治体向けの製品です。

 今回のDISわぁるど in 長崎の出展を通じて、さまざまな企業さまからインスピレーションをいただきました。当社も多くのお客さまの災害対応に役立てられる製品として、PREINの全国展開を目指してさらに力を入れていきます。(INSPIRATION PLUS 池田祐哉 氏)

Systec Inoue

 システック井上のブースでは、Wi-FiのBLE測位機能を用いてBluetoothデバイスの位置情報を手軽に導入できる「デバイス所在管理ソリューション」を紹介しています。位置情報を取得するソリューションは投資費用が課題になりがちです。しかし、本ソリューションはインターネットやWi-Fi環境を構築するついでに位置情報も導入できるというソリューションとなっています。そのため、手軽に導入できる点で興味を持っていただいています。

 当社は、医療ITやスマート工場ソリューション、半導体ITのコンサルティング事業、ITインフラ導入支援など、九州地方をメインにお客さまとのビジネスを展開しています。今後もさまざまなお客さまの課題を解決するためのサポートを続けていきます。(システック井上 カスタマサービス部 舟澤健悟 氏)

Gyosei System Kyushu

 行政システム九州のブースでは、「Acrocityサイバー窓口×LINE」と「Acrocity×BI」を紹介しています。Acrocityサイバー窓口×LINEは自治体の公式LINEアカウントを活用した窓口手続きの事前申請に対応するシステムです。住民は必要な手続きをLINE上で行うことで、役所での聞き取り確認や申請書の作成など作業を簡略化できます。

 Acrocity×BIは、地方自治体の住民データを匿名化し、グラフやマップを自動生成するEBPM支援ツールです。施策検討や既存事業の見直しなど地方行政経営判断のための羅針盤として貢献します。今後も当社では自治体向けのシステムの展開に力を入れていきます。(行政システム九州 中九州支店 販売推進課 渡邉昭智 氏)

Saga Densan Center

 佐賀電算センターのブースでは2製品を紹介しています。「AI文字同定候補抽出サービス」は自治体向けのシステムです。自治体では、政府が掲げるDX推進施策の一つとして「自治体情報システムの標準化・共通化」が求められています。自治体の基幹系情報システムには「外字」という独自の文字が組み込まれており、システムを標準化するに当たり、外字を国の標準仕様に準拠した「行政事務標準文字」に同定する必要があります。この同定作業を画像認識AIを活用して、短縮化を図れるようにしたのが、本サービスです。「AI車両ナンバー認証システム」は、カメラ映像から車両ナンバー情報の取得が可能です。駐車場の入退場記録などに活用されています。(佐賀電算センター 営業本部 公共事業部 森 一貴 氏)

Smart Engineering

 スマートエンジニアリングのブースでは、鹿児島市民の皆さまに向けて、行政サービスをもっと身近に利用していただくためのサービス「鹿児島市公式アプリ」を紹介しています。施設予約やごみ収集の依頼、鹿児島市が発信する最新情報の取得など、アプリ一つで行えます。

 また、サイマルラジオと防災アプリを組み合わせた「FM++」の開発も行っています。スマートフォンやタブレットでコミュニティFM放送を聴けるだけではなく、コミュニティFM局や自治体からの各種災害・緊急情報をPUSH配信によってリアルタイムで取得することが可能です。こうした製品をはじめ当社では、ICTで住み良い街づくりを実現するサービスの提供を続けていきます。(スマートエンジニアリング 取締役常務 新 政行 氏)

Ougiseiko Solutions

 扇精光ソリューションズのブースでは3製品を展示しています。「契約管理・工事成績評定管理システム on LGWAN」は、業者管理、検査管理、入札契約などの効率化や工事成績評定ワークフローの確立などを実現する自治体向けのシステムです。「通報システム」は、道路や河川、公園の設備などにおける異常箇所を写真と地図で共有して、組織間の情報共有を円滑にします。「ブラウザ版点群ビューア」は、地形などを測定した大規模な点群データをWebブラウザーで閲覧できるシステムです。CADソフトを使用せずに簡単にデータを扱えることが特長となっています。当社は九州地方だけではなく、全国のお客さまに向けてビジネスを展開しています。今後もお客さまの課題解決に注力していきます。(扇精光ソリューションズ システム開発事業部 髙橋龍太郎 氏)

Hitachi Systems/Kyushu Hitachi Systems

 日立システムズのブースでは「キャッシュレス地域活性化支援サービス」、九州日立システムズのブースでは「マルチベンダーワンストップ保守サービス」を紹介しています。キャッシュレス地域活性化支援サービスは、自治体などが従来紙で運営していたポイント、商品券、チケットなどをデジタル化してキャッシュレスでの利用を可能にします。地域経済や地域コミュニティの活性化を実現するサービスです。

 マルチベンダーワンストップ保守サービスは、九州全域を対象に、ベンダーを問わずさまざまなシステムに対して24時間365日体制の保守・運用サポートを提供します。出展を通じて多くの来場者さまから関心を寄せていただいています。地域に特化したサービスが欲しいといったご要望もありましたので、今後はそうした声にも応えていきます。(日立システムズ 営業統括本部 小林圭也 氏)

DIS Booth

Alphatec Solutions

 アルファテックソリューションズのブースでは、PCライフサイクルマネジメントサービスの「ピタッとキャパシティfor PC」を紹介していた。計画・調達から導入、管理、リユースまでのPCのライフサイクルにおける作業を同社が顧客の代わりに対応する。約15年間にわたって培ってきたPCライフサイクルマネジメント実績を持つ同社のサービスは、IT運用に関する顧客のさまざまな悩みを解決していく。

iKAZUCHI

 ダイワボウ情報システムが提供するサブスクリプション管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」のブースも多くの人が集まっていた。iKAZUCHI(雷)は、複数のベンダーやサービスを一括管理したり、顧客単位で契約管理が行えたりするなど複雑なサブスクリプション型クラウドビジネスの管理に対応する。今後も対応ベンダーの拡充や機能強化を続け、多様化するサブスクリプションビジネスを進める上での基盤として進化を続けていく。

Educational ICT Solution

 教育ICTソリューションのブースでは、「教育の情報化の推進」に関する展示を行っていた。ICTを活用した学びを実現し、知識基盤社会・グローバル化社会を生き抜く力を育成するためのソリューションとして、AI学習支援機能の「Microsoft Learning Accelerators」、教員がiPadの活用術を学べる動画サービス「MovNavi for iPad」、教育DXを実現するためのパッケージソリューション「Google for Education 教育DXパッケージ」などを紹介した。

DIS Service&Solution

 ディーアイエスサービス&ソリューションのブースでは「キッティングサービス」と「延長保証サービス」の提案を行っていた。キッティングサービスでは、手間と時間がかかるサーバーやPCの初期設定、ソフトのインストールといった環境構築を顧客の要望に応じてワンストップで対応する。延長保証サービスは、メーカー保証期間終了後の修理費用をカバーするサポートメニューで、修理費用の負担を軽減する。