ジャイアン鈴木の「仕事が捗るガジェット」 - 第7回
A3プリントに対応し、コピーやスキャンはPCレスでクラウドへアップ可能なブラザーの複合機が在宅を救う
ブラザー「MFC-J6973CDW」
文/ジャイアン鈴木
コンパクトサイズながら機能充実
昨今の家庭用プリンター複合機は各社の熾烈な競争で高機能化・高画質化が図られているものの、主力製品のほとんどはA4対応機。プライベートユースであれば問題ないものの、A3書類をプリントまたはスキャンする機会の多いビジネス用途としては役者不足だ。A3書類を扱うときだけコンビニなどの複合機を利用している方が多いと思うが、その都度わざわざ出かけるのも面倒だし、また機密書類などを扱う際には周囲の目が気になる。
そこで今回紹介したいのが、A3までのプリント・コピー・スキャン・ファクスに対応したブラザーのインクジェットプリンター複合機「MFC-J6973CDW」。実売価格4万2000円前後ながら、オフィス用プリンター複合機と遜色ない使い勝手を実現している製品だ。
本製品最大の特徴は、プリント・コピー・スキャン・ファクスのすべてでA3をサポートしたフルA3対応複合機であるにも関わらず、サイズは553(W)×433(D)×310(H)mm、重量は16.5kgというコンパクトかつ軽量ボディーを実現していること。ひとりで設置や移動ができて、また比較的コンパクトな設置面積で済むというのは、自宅に設置する際の大きなメリットだ。
コンパクトであっても機能性で妥協はしていない。ファーストプリントタイムはカラー約9.5秒、モノクロ約9秒で、両面プリントにも対応している。1/2/4/9/16ページのレイアウト機能と組み合わせれば、インク代も用紙代も大幅に削減も可能だ。
給紙トレイは最大250枚セットできるものが2段搭載されており、それとは別に手差しトレイも用意されている。手差しトレイでは、厚みのある封筒やのし紙などの印刷に利用可能だ。
複合機において、プリントやコピー以上に利用頻度が高いのがスキャナー機能。本製品は上下2本のCISスキャナーを採用することによって、両面原稿でも1回の用紙走行で同時スキャン可能で、最大35枚まで連続スキャンが可能なADF(Auto Document Feeder/原稿自動送り装置)も搭載している。日々貯まっていく書類をこまめに電子化するのに活用できそうだ。
セットアップ方法は、「MFC-J6973CDW」をネットワークにつないだら、あとは同梱のCD-ROMか、ブラザーのサポートサイトから入手したセットアッププログラムを起動するだけ。デバイスドライバーと合わせて専用アプリケーションもインストールされるのですぐに使い始められる。
PCいらずでクラウドストレージへデータアップ
さて、本製品の大きな売りのひとつがオンラインストレージへの対応。OneDrive、Dropbox、Googleドライブなどに対応しており、あらかじめ設定しておけば、PCを介さず本製品だけでスキャンしたデータをオンラインストレージにアップロード可能だ。
クラウドサービスへのアップロードは(OneDriveの場合)、ホーム→クラウド→サービスを選択→OneDrive→表示名(アカウント)と選択したのちに、ファイル形式などの各種設定を行なう。前回の設定と同じであれば、ファイル形式を選ぶだけでOKだ。
A3フル対応の複合機としての基本機能に加え、PCレスでのクラウドサービスへのアップロード機能を備えた「MFC-J6973CDW」。在宅勤務の際にオフィスと同様の業務効率を実現してくれる、スマートワークの心強い味方と言えよう。
筆者プロフィール:ジャイアン鈴木
EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで編集兼ライターとして勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始しました。