Microsoft 365で業務効率アップ!【第56回】
イラストのような写真をOfficeの書類に入れる(1)
今回から2回にわたって、イラスト風の写真を書類に入れる方法を紹介しよう。書類はもちろん何でもかまわない。PowerPointのスライドやWordの企画書にも利用できる。こんな面倒なことをするのは、写真が用意できないからだ。今回は撮影編。次回は利用編を紹介する。
文/戸田 覚
スマホのアプリを使う
スライドに自社の商品写真を入れようと思っても、マッチするものが用意されているケースは少ない。そこで、さっそく撮影しようとしても、なかなかうまく撮れないのが実情だ。仕方なく、用意されている味気ない写真を利用して、残念なスライドになってしまう……。こんな、残念なスライド作成の問題を解決していこう。
写真をイラストのように加工するには、スマホのアプリを使うのがおすすめだ。今回は、「Olli by Tinrocket」を利用する。iPhone向けの低価格アプリで、一部の機能はアプリ内課金が必要だ。このアプリは例として取り上げているが、個人的にとても好みで完成度が高いと思っている。とはいえ、マンガ風や水彩画風に仕上げるアプリなど、多くの種類が、iPhone、Androidスマートフォンそれぞれにリリースされているので、ストアで探してみるといいだろう。
Olli by Tinrocketは、アプリを起動した時点でカメラに切り替わり、プレビューの画像がすでにイラスト風になっているので驚くだろう。
あとは、画面を左右にスワイプして好みの仕上がりを選べばいい。
写真の腕や周囲のイマイチ感を軽減できる
Olli by Tinrocketを使うと、写真がイラスト風に仕上がる。この作業によって、光の加減で写真がうまく撮れないなど、どうもいまいちだった印象が払拭できる。
わかりやすく言うなら、アラがずいぶん減るのだ。会社に用意されている広報写真などは、プロのカメラマンが特別なライティングで撮影したものがほとんどだ。そんな写真をカタログなどで見慣れているのだから、自分で撮った写真に納得できるはずがない。
ところが、イラスト風に加工してしまえば、まあ納得できるだろう。
他のアプリも色々ある
冒頭でも書いたが、他にも色々なアプリがあるので時間があるときに探してみるといいだろう。僕は、「WordFoto」というiPhoneのアプリも愛用している。4年ほどバージョンアップされていないのだが、今のところ普通に利用可能だ。
このアプリを利用すると、文字を配列したような写真が作れる。広告でよく見るタイプだ。
次回は、作成した写真をさらに加工するなどして、書類に貼り付けていく。
筆者プロフィール:戸田 覚
1963年生まれ。IT・ビジネス書作家として30年以上のキャリアを持ち、「あのヒット商品のナマ企画書が見たい」(ダイヤモンド社)など著作は150冊を超え、IT系、ビジネス系を中心に月間40本以上の連載を抱えている。テレビ・ラジオ出演、講演なども多数行っている。