Adobe MAX Japanとは

Adobe MAX Japanは、グラフィックデザイン、写真、Web制作、UI/UXデザイン、映像制作、3D制作など、あらゆるクリエイティブ分野に携わる方、または目指す方が楽しめる日本最大級のクリエイティブイベントです。
このイベントでは、最新のクリエイティブトレンドや第一線で活躍するクリエイターのアイデアやテクニックに触れられるほか、Adobe製品の最新機能やワークフローを学ぶ機会も豊富に用意されています。さらに、参加者同士の交流を通じて、新たなインスピレーションを得ることができます。

2025年のAdobe MAX Japanは、開催1か月前にチケットが完売するほどの注目を集め、過去最高レベルの盛り上がりを見せました。ブレイクアウトセッションの数がさらに増加し、クリエイター同士が自由に情報交換できる「コミュニティラウンジ」が新設されました。
Adobe MAX Japanといえば、Adobe製品の最新情報が発表される「キーノート」が最大の見どころのひとつです。今回は特に注目すべき3つの革新的なトピックスが発表されました。

クリエイティブ

PhotoshopやIllustratorなど、クリエイティブに特化したさまざまなAdobe製品の新機能が紹介されました。
アドビオリジナルのバリアブルフォント「百千鳥」もリリースされ、Adobe Illustratorではスライダーを使って直感的にフォントを調整できます。

今回特に注目したいのは、「Adobe Fireflyの動画生成AI」の発表です。
テキストプロンプトや画像から高品質でダイナミックな動画を生成でき、クリエイティブの可能性を大きく広げてくれます。さらに、複数の画像をキーフレームとして設定することで、それらを基にした動画を生成することも可能です。
デモンストレーションで、一枚の画像のベタがまるで本物のように泳ぎ出した瞬間には、会場全体から盛大な拍手が沸き起こりました。
生成された動画は、Premiere ProやAfter Effects、Adobe Project Neoなどと連携が可能で、今までのワークフローにスムーズに組み込むことができます。

クリエイティブ&マーケティング

2024年にリリースされた「Adobe GenStudio for Performance Marketing」について、デモンストレーションがおこなわれました。
Adobe GenStudio for Performance Marketingは、企業向けに設計された生成AIを活用したコンテンツ制作・管理ツールです。キャンペーンの企画からコンテンツの管理、メール・ソーシャルメディア広告・ディスプレイ広告の作成と公開、さらに結果の分析までを一括でおこなうことができます。
さらに、AIがブランドガイドライン、ペルソナ、製品情報を理解し、企業の広告制作をサポートしてくれます。ブランドの一貫性を保ちながら、効率的かつ効果的にマーケティング施策を展開できるのが大きな魅力です。
クリエイティブとマーケティングをシームレスに連携させ、企業のマーケティング活動を加速させるAdobe GenStudio for Performance Marketingの今後に注目です。

クリエイティブ&プロダクティビティ

「すべての人にクリエイティブを」と題して3つのツールが紹介されました。

Adobe Express

Adobe Expressは画像や動画、アニメーションが簡単に作れるアプリケーションです。非常にシンプルに設計されており、今までクリエイティブな経験がない人でも直感的に扱うことができます。クリエイティブな経験が豊富なユーザーも、作業の手間が省け、生産性が上がることでたくさんのアイディアを形にできます。
そのほかにも、Adobe Expressのパートナーが連携をしながらさまざまな機能が展開されています。

Adobe Acrobat AIアシスタント

Adobe Acrobatに搭載されたAIを活用したPDF作業支援ツールです。文書の要約やインテリジェント検索、質問への回答、さらには文章生成や編集をサポートしてくれます。
多くの資料や長い文章を素早く理解、整理ができることで、PDF作業のストレスを大幅に軽減し、作業効率を飛躍的に向上できます。

Lightroomモバイル版アプリ

スマートフォンやタブレット向けの写真編集アプリで、プロレベルの編集が可能でありながら、直感的な操作で誰でも簡単に美しい写真に仕上げることができます。AI搭載の編集機能はもちろん、クラウド同期することでどのデバイスからでも編集を続けることが可能です。

まとめ

2025年2月13日に開催されたAdobe MAX Japan 2025は、最新の生成AI技術を搭載したツールやアプリが多数発表され、大盛況のうちに幕を閉じました。
生成AIの進化はますます加速し、クリエイティブの可能性を大きく広げています。これからのデザイン・映像・マーケティング分野において、最も注目すべきトピックのひとつとなるでしょう。
常に進化を続けるAdobeの最新動向を、今後もみなさんにお届けしていきます。